コロナウィルスなのに旅行に出かけるのは不謹慎?

内藤 忍

海外に行く予定がすっぽり空いてしまったので、国内旅行に来ています。岐阜県の奥飛騨温泉の露天風呂にのんびりつかりながら、飛騨牛を楽しんでいます(写真)。

JRとレンタカーで出かけたのですが、中央線は車内がガラガラ。信州の朝から行列ができる有名うなぎ店は、予約なしですぐに入れました。

確かに、旅行に出かけると、コロナウィルス感染者と接触して、感染するリスクが高まります。

しかし、万が一感染したとしても、健常者であれば、ほとんどの場合軽症に終わると言われており、過剰に恐れる必要はないと思っています。

世の中は在宅勤務や学校の一斉休校、セミナーやイベントの中止や延期と自粛ムードが広がっています。そんな中で、のんびりと国内旅行に出かけるのは「不謹慎」なのでしょうか?

海外旅行は、中国や韓国の渡航者のように突然の政府規制にかかるリスクがありますから、避けた方が賢明です。

しかし、国内は現時点では感染者数も少なく、感染者数の増加ペースも鈍化しています。リスクは交通事故や火事よりも低いと思います。

何より心配しなければいけないのは、自粛の影響で、旅館やホテル、飲食店などが予約のキャンセルで、危機的状況に陥っていることです。

そんな話をすると、感染防止よりも経済活動を優先させていると「お金と命とどっちが大切なのか」などと批判する人が出てきますが、筋違いです。経営が破綻してしまえば、自ら命を絶つ人が出てきます。

感染者をゼロにするために、他のことを全て犠牲にするという誤った判断ではなく、冷静にバランスを考えて判断すべきではないでしょうか。

私は、少なくとも現時点では、普段と変わらない日常生活を送ることがベストだと考えて、毎日を過ごしています。

ただし、リスクとリターンの考え方は人それぞれです。私の考えを強制するつもりはありません。自宅に籠るのも自由、海外に逃げるのも自由、食料を2週間分買い占めるのも自由です。

私は、みんなが自粛して行かなくなった観光地で、のんびりと過ごしたいと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年3月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。