誕生日に気が付いた「人生の優先順位」

実は昨日3月9日は、私の56歳(!)の誕生日でした。

昨年までは、誕生日に日付が変わると、沢山のお祝いメッセージがフェイスブックやメッセンジャーに届き、その返信に追われました。ところが、今年は10名くらいの親しい方から届いただけで、静かに誕生日が過ぎていきました。

去年の誕生日の後から、誕生日を非表示にして、覚えていてくれる人以外にはわからないようにしたのが変化の原因です。

フェイスブックには、友達の誕生日が表示される機能があります。「今日は誰々さんの誕生日です」という表示が毎日出てきます。それを見て、お誕生日おめでとうメッセージを送ったり、沢山のお祝いメッセージに一人一人返信している人もいるようです。

しかし、本当に心のこもったメッセージならともかく、形式的におめでとうメッセージのやり取りをしても、何だかなぁと言う気分になるのです。

以前に年賀状でも同じ経験をしたことがあります。私は、10年以上前から年賀状は失礼させてもらってますが、そのきっかけになったのが、同じ人から毎年2枚届いていた年賀状でした。

住所は印字されたシールで、どちらにも「今年もよろしく!」と手書きのメッセージ。恐らく本人は、沢山の年賀状を自動印刷していて、すべての年賀状に「今年もよろしく!」と機械的に書いていたのかもしれません。

形式的なコミュニケーションのために時間とエネルギーを使うのであれば、自分が大切にしている人たちとの時間に費やした方が人生は豊かになります。

今年、素敵なメッセージやプレゼントを贈ってくれた人とのご縁を深めていくことの方が、お会いすることもほとんどない人たちからのたくさんの人のメッセージに返信することよりずっと大切。これが私の価値観です。

年齢を重ねて、自分の人生に残された時間をどう使うべきかを、より真剣に考えるようになりました。その際の基準は「自分のやりたいようにする」です。周囲の人に気を遣い過ぎで、自分の本当にやりたいことを後回しにしてしまうのは、後悔する生き方ではないか。そんな思いが年々強くなってきました。

※こんなブログを書いて、結局また自分の誕生日を告知している。やっていることが、何だか矛盾していますね(笑)。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年3月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。