東京等からの帰省は自粛要請とともに、海外入国者並の対応が必要では

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

昨日は決算委員会で質疑に立ちました。今日以降は国会活動も縮小される可能性が高く、政府小切手の導入提案や商品券の不合理さについても指摘したところです。

税率改正に向けて、暗号資産・仮想通貨行政の件も取り上げたところです。

仮想通貨の分離課税導入「贈与なのか売買なのかの判別できず調査進まない」音喜多議員の質疑で麻生大臣が回答(コインテレグラフ)

こちらの内容については、また改めて動画やブログで解説していきたいと思います。

さて、いよいよ7日に安倍総理から緊急事態宣言が発令とのことで、一足先に小池知事が記者会見を行いました。

東京都  小池知事  緊急事態措置の案を公表【会見での主な発言】(NHKニュース)

小池知事の非凡な政治センスと、

「あなたを守るためです。あなたの大切な人を守るためです、社会を守るためです!」

と感情を込めて再三強調する表現力には舌を巻きました。私はどちらかと言えば反小池知事に属する立場ですが、会見自体は良かったと思います。

とはいえ、懸念を上げればキリがありません。

東京都というよりまず国の責任ですが、結局は我々が求めてきた自粛イベントや業界に対する明確な「補償」や、十分な生活支援策・経済対策が固まらないまま、緊急事態宣言に突入という流れになってしまいました。

現金給付の厳しい条件など「不満のオンパレード」自公に続出 早くも「更なる経済対策を」(毎日新聞)

このままでは、

「東京(などの緊急事態宣言対象地域)にいても仕事はないし、生活ができない。田舎に帰るか…」

という思考になる方が続出することは容易に想像できます。地方に両親がいれば「東京は危ない、戻ってこい!」と言われることも想像に難くないでしょう。

小池知事も強調したように、生活必需品の物流が止まることはありませんから、できる限りこのタイミングでの帰省や地方への移動は避けていただきたいです。

しかしながら、現実的にすべての帰省・移動を止めることは、困難を極めることも想定されます。

であれば個人的な考えですが、緊急事態宣言後に対象地域から地方に移動される方に対しては、海外入国者と同様の対応を求めることも検討するべきではないでしょうか。

現在、海外からの帰国者に対しては、指定された場所(自宅も可)で2週間の待機要請や公共交通機関の使用自粛を要請しています。これらを国内移動にも拡大する。

この時点で地方に長期間帰省する方は、(恐らく)急を要する仕事なども少ないでしょうから、ご実家等に留まっていただくことは比較的容易ではないかと考えられます。

また、この要請自体がある種の「抑止力」となることも期待できます(あらぬ差別や風評被害につながらないようには十分に配慮)。

ただその際には、検査を求めて複数の医療機関を診療すること(いわゆるドクターショッピング)は避けていただくよう、重ねて説明・強調しなければなりません。

これらと並行し、要請をできる限り守っていただくための十分な生活支援策、将来に向けた経済政策を練り直して早期に発表することが重要なのは言うまでもありません。

繰り返しになりますが、まずは帰省・移動は避けていただくことが大前提です。ことさらに危機感や地方への移動を煽るようなことをするべきではありません。

一方で交通が遮断されず、緊急事態宣言後も法的効力のない「要請」に留まる以上、あらゆるケースを想定して先回りをしておく必要があります。

7日の総理記者会見では、(国民の意識に大きな影響を与える)十分な生活支援・経済対策が発表されるか否かも含め、国内移動への対策が行われるよう注視し、また議論を重ねて政府にこちらからも提言していきます。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年4月6日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。