新型コロナウイルス特措法に基づく民間事業者への休業要請について、東京都の小池百合子知事は10日の記者会見で対象となる業態について詳細を発表した。
ナイトクラブ、カラオケ店などが含まれた一方で、美容室や理容室、ホームセンターは対象外となった。理容室については都が当初広めに検討した案では含まれていたが、国側は、西村コロナ特措法担当相が「理美容、ホームセンターは、いずれも、私たちが安定的な国民生活を営む上で必要な事業」との見解を示すなど難色を示していた。
国と都の対立が注目され、アゴラでも特措法の解釈を巡って各党からさまざまな意見の論考が掲載されていたが、前日9日夜までの最終調整の結果、理容室、ホームセンターは対象外となることで決着した。
ところが小池知事が記者会見する直前、FNNニュースが「福岡県豊前市の美容院で、新型コロナウイルスの感染者が5人確認され、県は美容院でクラスターが発生した恐れがあるとみてくわしく調べている」と速報で伝えた。
このタイミングでの報道にツイッターでは「美容院クラスター」がトレンド入りするなど、著しい注目を集め、国や小池知事の判断に対する賛否が続々とツイートされた。
都知事の 言うことに間違いなかった!
理容室・美容院やっぱりダメなんじゃないの?
髪切りたいけど怖くて行けなくなった
言ってるそばから美容室。もう東京はどこの施設を閉めるか選んでる状況じゃないんだけど…
といった反応が続出。さらに
東京では美容院は除外でしたっけ。こういう仕分けをやりだすと、利益誘導型の政治家がいろいろ票のために口出してくる。
といった政治介入を懸念する声もあったほか、当事者の人たちからも
うちは1対1の完全貸切な美容室。真面目に消毒とか換気しててもアカンのかいな
と嘆く声もみられた。
インフルエンサーでは、元厚労相、前都知事の舛添要一氏は、「東京都は休業要請指定業種から理容院・美容院を除外。何となく釈然としない感じだ」「クラスター潰しでは無理という認識が必要だ」との見解を示した。
一方、都知事選での小池氏再選を支持していない音喜多駿・参議院議員は「東京都の方針が正しかった証左ではないか。国には再考と、セットの補償を強く望みたい」と、この件については東京都サイドを支持する意見を示した。