今週のつぶやき:西村経済再生相 VS 小池都知事

ネットフリックスで放送している嵐のドキュメンタリーシリーズ「ARASHI’s Diary -Voyage-」をずっと見ているのですが、この5人がなぜそこまで人気が出たのか、今更ながら私にはファンとメンバーの距離感なのだと感じています。AKB48が物理的距離を求めたのに対し嵐は精神的距離が近いように感じるのです。(男女の感性の違いでもあります。)昔の芸能人は「普通の人と違うこと」を売りにしていました。今は真逆感が世相に表れているような気がします。

株式市場の回復はどこまで?

今週のNY株式市場は立ち合い4日でしたが非常に堅調で週間で約1800ドル上昇。日経平均も1600円以上も上昇し本来であればもう少しメディアを賑わすはずでしたが、新型肺炎にかき消されてしまいました。基本的には買戻しの一環で、以前申し上げていた会社のあるべき価値(valuation)への見直しとみています。

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では今後、更に上がるのかといえばここからは一進一退になるとみています。1-3月決算見込みがぽつぽつ出てきている中で厳しいのはわかっていますが、どれぐらいなのか蓋を開けたくないという感じにも見えます。業種間でも相当の差が出るとみています。航空や旅行、小売りは厳しい一方、ハイテクやヘルス関連は思ったほど痛手はないとみています。

日本株はいったんは2万円を回復するとみています。一昨日の柳井さんの超ネガコメントに対してファーストリテイリング株は金曜日に一時6%以上もアップする堅調ぶりでありました。同社の場合、中国市場が回復してきている点は見落としがちです。新型肺炎の対策で主要国では最も遅れてしまった日本市場だけを見ていると見誤まる点は他の国際企業にもいえることで中国を始め、欧米で回復の兆しがでれば日本の株式市場には追い風になりそうです

韓国総選挙

報道としてこちらもあまり目立たないのが15日に投開票が行われる4年に一度の韓国総選挙。少なくとも日本で注目されないのはここにきて新型肺炎対策で韓国では新規感染者がかなり減っていることもあり、文大統領の支持率が5割を超え、与党の「共に民主党」が有利と予想されているからでしょう。

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野党、未来統合党は名の通り、いくつかの党や政治団体が協調して2月に作った中道右派ですが、現状300議席に対して共に民主党120、未来統合党92席の構図は選挙後もさして変わらないとみています。問題の一つは253の小選挙区と47の比例に関して比例の部分の扱いが小規模政党に有利な計らいにルール変更となり、立候補している政党が50ぐらいあり、乱立状態になった点です。また一部韓国メディアでは「日本を巡る争い」と揶揄され、嫌日対親日構図をあおっているようにも見受けられます。

私から見ると韓国において日本を食べ物の好き嫌いぐらいの感覚で扱い、相変わらず利用しているな、とみています。中国とアメリカは強大過ぎて盾突けないので日本がその対象になるということでしょう。一方、北朝鮮は現与党が勝ってほしいと思っているはずで選挙が終わったら金正恩氏はどんなメッセージを送るのでしょうか?それともスルーでしょうか?

西村経済再生担当大臣VS小池都知事

西村大臣が国側、小池都知事が都道府県の代表という構図にも見える今回の対立、どちらに軍配が上がるのか、意見は真っ二つに割れる気がします。なぜかそんなアンケートはなく、報道では弱者の味方的なコメントが報じられて印象戦略となっていますが、私は本当の数字が見たいです。

小池知事と西村大臣の見解の違いが浮き彫りに(都知事FB、官邸HPより)

お前はどうなのか、といえば今回の一連の処理(西村大臣にかかわらず発生当初からの対応)は日本政府は緩すぎたと思います。初めから国を閉じ、いったん厳しい処置を取っていれば今頃は普通になっていて、春の日差しを楽しめたと思います。この例は北米の二極化を見てもわかると思います。実はニューヨークなど状況が悪い東部の報道が目立つのですが、早くから閉じた西部はかなり沈静化していてまるで別の国のようなのです。同じことはカナダでも起きています。トロント、ケベックといった東部はまだまだですが、BC州やアルバータ州は回復基調です。

私はずいぶん前のブログに「国を閉じよ」と書いたのですが、その後、3月の卒業旅行の学生たちが海外から菌を持ち帰り、クラブや飲み会で更にばら撒きました。日本人は緩すぎます。

私の住むバンクーバーダウンタウンでは毎日午後7時から約5分間、住民が集合住宅のベランダから鳴らし物をガンガン鳴らして感染の最前線にいる医師や看護師たちにエールを送っています。911の時に消防士がヒーローになったのを思い出しますが、皆が一体となって感染予防をしようという盛り上がるのです。

人々の表情は決して暗くありません。今の日本のニュースのトーンは暗すぎます。こういう時は長調の音楽でも聴きましょうよ。

後記

紙媒体の危機と言われますが、当地で1978年から一度も休まずに発刊していたバンクーバー新報が今月末での廃刊を発表しました。社主ともやり取りしながら何らかの形で残せないものか考えています。当地のもう一つの紙媒体雑誌もウェブ版となり、トロントの日系の月刊紙媒体情報誌も次回号の発刊日は未定となりました。大きな局面です。日本でも新聞の折り込み広告が減り赤字の上塗り。紙媒体を残す方法はあるのでしょうか?知恵が求められます。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2020年4月11日の記事より転載させていただきました。