こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
昨夜、大学時代からの友人であるGO三浦崇宏氏とインスタライブをやって、検察庁法改正案の攻防を中心に政治についてアレコレと語っておりました。
インスタライブは残念ながらログが残らないらしく、だからこそLIVEで喋れる感がなかなか良いです。
とはいえ完全に消えてしまうのももったいないので、ハイライトというか、三浦氏と話している中で自分にとってもメモしておきたいところを書き残しておきます。
検察庁法改正案を巡る状況
昨日、武田大臣不信任案が出されたことで、いわゆる「強行採決」に至ることは防がれました。
とはいえ状況としては(反対派にとっての)旗色は悪く、不信任案は儀礼的にあっさり否決→検察庁法改正案が賛成多数で可決されるだろうという雰囲気です。
おそらくですが、与野党の国対(上層部)はもうそのストーリーで「握っている」んじゃないかな…。
Twitterの盛り上がりがどこまで影響を与えているかと言うと、確かに「保育園落ちた日本死ね」以来のインパクトではあるけれど、与党で深刻に受け止めている議員はそう多くはないのではないかという印象を持っています。
そしてこれは別途に詳細を記したいと思いますが、個人的にとても無念であるものの、維新はこのまま採決となれば「条件付き賛成」となる見込みです。
条件付き賛成とは、現実として自公の賛成多数で押し切られるであれば、できるだけ突っ込んだ付帯決議を獲得することで「実を取りにいく」ということです。
これはこれで一つの戦略だと思う反面、まだ勝負はわからない、採決にこのまま持ち込まれたくないなという思いがあります。
そこで、私自身もあれこれと考えながら
「じゃあ、我々はいったいどうしたらいいんですか?これだけやって法案が可決された後、政治とどう向き合えばいいんですか??」
という問いを立てる三浦氏と話したことは以下の通り。
匿名の数百万抗議より、実名の手紙・メール10通のほうが効く
来週の火曜日に不信任案が否決されれば、また検察庁法改正案の採決に向けた流れが動き出します。
そこまでの3日間、どれだけ世論が「与党の政治家」を突き崩すことができるかが勝負の分かれ目です。
もう野党の議員たちの態度は固まっているし、そこに働きかけていても動いた気分にはなれるけど、特に事態は変わらないです。
Twitterで声をあげることも然りで、正直、オールドタイプの政治家が多い与党には、そこ(SNS)から声はほぼ届かない。
その点、自分の地域の政治家に実名でメールや手紙を出せば、けっこうなインパクトがあると思います。
これだけTwitter世論が盛り上がっていても、私のもとにきた「実名メール・手紙」はせいぜい数通。これが数十通になれば、「何事が起きてる?!」という衝撃があるでしょう。
先日も自民党の泉田議員の「造反宣言」がニュースになり、石破代議士なども疑念を呈しています。
こうした内部の亀裂が今の比でないほど大きくなれば、あるいは採決が難しくなるかもしれません。
仮に負けても、民主主義は死なない。斜に構えない、諦めない
もしそれでも、採決されてしまったら。
おそらくSNS上には怨嗟の声がうずまき、「民主主義は死んだ!」とのコメントが多発するでしょう。
そして(全員がそうではないとしても)多くの人は熱狂を忘れ、日常に戻り、そして選挙のときには投票に行かなかったりする。
そんな流れが古い政治家たちに見透かされているからこそ、政治がずっと変わらないとも言えるわけです(そして目立つ人が意にそぐわない行動をした政治家に罵詈雑言を投げかけて去るので、余計に相手にされなくなったりする…)。
Twitterの民意が跳ね返されたからといって、一度や二度負けたからといって、民主主義は死にません。
むしろそこからがスタートで、諦めない限り、民主主義社会はちょっとずつ変わっていく。
「次の選挙で痛い目に見せてやるからな、今に見てろ!」
とこのムーブメントをつなげることができるかどうかが、勝負の鍵なんじゃないかと思います。
国政だけじゃなく、地方政治にも向き合う
「でも選挙といったって、随分先の話でしょう?」
と思う方もいるでしょう。確かに国政選挙はおそらく来年以降です。
しかし、地方選挙は年がら年中、そこら中で行われています。先月も目黒区長選挙があったばかりで、来月には東京都知事選挙・都議会議員補欠選挙もあります。
大きな選挙や国政にばかり目が向きがちだけど、今回のコロナ禍でわかったのは、身近な地方リーダーたちの重要性。
そして地方の選挙で与党の負けが立て込めば、それは当然に中央政界にも影響を及ぼします。
地味かもしれないけれど、地方政治・選挙に向き合うとことはとても大事。
声を上げる機会は、おそらく毎月のようにあるはずです。
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というわけで、深夜のなぐり書きで恐縮ながら。
-政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業である-
(マックス・ウェーバー)
私自身、最後まで諦めずに、そして次につながる何かが残せるように尽力して参ります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年5月15日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。