こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
情勢調査の専門家であるJX米重さんが(感覚とはいえ)400万得票予測をつぶやくほどに向かうところ敵なしな小池知事が、経済活動の再開に向けた「ロードマップ」を予告通り発表しました。
新型コロナ 東京都ロードマップ策定 小池知事会見詳細(NHK)
しかし結論から申し上げますと、明らかにこれは地獄に向かう「デスロードマップ」であり、早急な改善を求めざるを得ません。
「ステージ」ではなく4つの「ステップ」に分けて自粛解除に向かっていくので、本日の新規感染者数はわずか3名ですが「いまステージ3ね」というわけにいきません。
ステップ0から段階を踏んでいき、しかもその判断基準はなんと「2週間毎」。これはいくらなんでも遅い、遅すぎます。
ステップ3を抜けるまで最長丸2ヶ月間かかるわけで、いつまで過剰な自粛を続けるんでしょうか。少なくとも都知事選挙がその間に終わりますけど、そういうことなんでしょうか。
下手したら夏の前半まで都民は都外に出られなくなり、ライブハウス・カラオケ・スポーツジムなどの営業自粛は延々と続くので、早くも特定事業者から悲鳴にも似た声が上がっています。
なお、大阪府はこの自粛ステージの変更は「1週間毎で3段階設定」です。一ヶ月弱がんばれば営業・活動再開できるのと、2ヶ月経ってもどうなるかわからないのでは、精神的な負担も桁違いではないでしょうか。
しかも、その「ステップ」を進める判断基準となる7つの指標に関して、「緩和の目安」となる数値が発表されているのは3つのみという超謎の事態。
思わず二度見しましたよね。いやどういうことなんですか、ほんとに。
これでは何度も申し上げている通り、何をどう頑張れば出口に迎えるのかがさっぱりわかりません。最長2ヶ月というタイムスパンに加えてこれでは、都民の心がへし折られるのに十分です。
そしてひと目見ておわかりの通り、7つの指標の最新数字はかなり低く、国が発表しているスコアについても明確に下回ってます。
それでも2週間ごとに「都民からは見えない目安」を検討して4ステップ進まねばならぬとか、論理的に受け入れがたいと思うのは私だけではないはずです。
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この後、資料には学校再開についても触れられていますが、こちらも非常に保守的だし、現実的な運用には強く疑問符がつく内容になっています。
自分の子供のことにひきつけて考えても、これだけ新規感染者が抑制されている状況で、学校の完全再開があと2ヶ月後って完全にありえないんですが…。
このままでは、都知事選挙には小池百合子知事が圧勝するかもしれませんが、東京都の経済と子どもたちの学力・生活環境は取り返しのつかない傷を負います。
「いや、小池知事はきちんとわかっていて指示を出しているのに、都庁が機能していないのだ」
という声も聞こえてきますが、いずれにしても、私が聞く限り「このロードマップはまずい!」というのは多くの都政関係者のコンセンサスです。
なんとか「2週間毎のステップ」という部分だけでも早期に撤回され、隠されている残り4つの数値が発表されるよう、心あるメンバーと協力して私からも強く働きかけを続けていきます。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年5月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。