質問は「誰に聞くかが9割」

先日のブログにアップした「リアルな人体実験」ですが、転載されたアゴラ言論プラットフォーム(写真)でもアクセスが多く、2日経ってもアクセスランキングは1位。たくさんの方から、どこでできるのかと直接問い合わせが来ています。

一方で、ジムでトレーニングをやっている専門家の方にこの話をすると「やっぱりトレーニングで鍛えた方が良い」「一時的なもので持続性は疑問」といった否定的なコメントが返ってきました。

これは、考えてみれば当たり前です。トレーニングより即効性があることを認めてしまえば、自分たちのやっていることの価値が否定されかねないからです。

質問は「利害関係のある人に聞いてはいけない」と言うことです。

投資の世界でも同じです。フィリピン不動産を扱っている会社に「投資するならフィリピンとベトナムどっちですか」と聞けば、フィリピンと答えるに決まっています。

だから、誰に質問するかは慎重に考えなければいけません。質問は「誰に聞くかが9割」ということです。正しい知識を持っている人でも、正直に回答してくれないと、誤った結論に導かれてしまいます。

かく言う私も、投資の専門家として、個人投資家の方にできるだけ正確で中立な情報提供を心がけています。それでも、意図しないポジショントークによって、情報にバイアスがかかった情報を提供している可能性があることは否定しません。

後から後悔しない正確な情報を得るためには、1人に頼らないことです。

病気の治療の時に、セカンドオピニオン、サードオピニオンを取るのと同じです。出来る限り利害関係のない、信頼できる複数の人に意見を聞いて、最後は自分で判断する。

ただし、いくら多くの人の意見を集めても、聞く価値の無い人ばかりでは、正しい結論には、たどり着けません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年6月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。