おととい7月18日、人気俳優の三浦春馬さんが自殺されたと一報が流れ、日本列島が衝撃と悲しみに包まれました。私もたまたま近所のお店で昼食をとっていたのですが、店の中で「えっ⁉︎」っと声をあげてしまったほどです。
皆さん、仰っていますが仕事も順調であれほどキラキラと輝いていた方がなぜ?と思いますが、もちろんご本人の中には様々な葛藤や苦しみがあって当然だと思いますし、華やかな芸能界も一つの職業ですから、外から見ているだけでは分からないプレッシャーや疲労もあったでしょう。
ただあまりにも沢山の作品に出演され、私たちに見せて下さった様々なシーンが焼き付いているので、信じられない気持と喪失感は大きいですよね。
私も、三浦さんが主演された映画「君に届け」が大好きで、何十回も観ており、昨日はショックで呆然としてしまい、何も手につきませんでした。
一晩中、三浦さんが出演された「コンフィデンスマンjp」「恋空」「君に届け」と連続で見続け、昨日やっと新聞やテレビを見て滂沱と涙がこぼれ、思いっきり泣けたことで落ち着いた次第です。
また、三浦さんの親友といわれる城田優さんが、音楽の日の生放送テレビ番組に出演され、歌いながら涙ぐんでいらしたのをみて、ご家族や親しい友人の方々の心中いかばかりかと思います。
私たち依存症者は、本当に信じられないくらいの仲間の死に出会います。
依存症者の自殺率は一般の方々の30倍から60倍と言われ、うつ病の方よりも多いというデータがあります。
私自身も仲間と繋がっていながら救いきれず、自殺の報に接したことがあります。安全策をとったつもりで、病院に入院して貰ってもそこで命を断ったケースもありました。
身近な人が自殺すると、残された人たちに何が起きるか?
それは関わりのあった人達がいっせいに自分を責めてしまうのです。
「なぜ救えなかったのか?」「なぜ気づけなかったのか?」そして「今思えば…」という、こじつけのような考えも次々浮かんできて、自分の責任の様な気がして苦しみます。
この苦しみが場合によっては何年も続くこともあるのです。これが本当に辛いです。
私も身近な仲間が亡くなると、大体1年くらいは眠れなくなります。その後少しずつ癒されてきますけれど、では自責の念がなくなるかといったらやっぱりあります。自分を責めてしまう自分との攻防は長く続きます。
周りの仲間達に「りこさんのせいじゃない」と何度も言ってくれて救われてきました。
もちろん自殺対策は重要ですけれど、だからといって家族や友人だけで防ぎきれるものでもありません。
身近な人が自殺してしまった時に、周りの人は決して自分を責めないで下さい。
ご家族やご友人がご自分を責めているようだったら「あなたのせいじゃない」と伝えてあげて下さい。
「何か変わった様子はなかったか?」などと、決して問い詰めないで上げて下さい。
そして無理に励ましたり、気分をあげようとしないで欲しいなと思います。
その人が話すことを望んでいたなら、じっくり聞いて上げて下さい。
話せるようになる時期も人それぞれです。
きのうは自殺でお母様を亡くされた高知東生さんが、ご自身に起きたことをTwitterに連投されています。経験者の言葉には深みがあります。ご一読下さい。
どんなことでもそうですが、自殺対策も当事者支援だけでなく、家族に対するケアも充実させて欲しいと願っています。