島根県海士町(あまちょう)の隠岐島前高校から始まった高校魅力化。この動きをいち早く取り入れたのが、少子化で統廃合の危機にあった広島県大崎上島町の大崎海星高校。
この本は、大崎海星高校の起死回生ストーリーを描きます。
大崎海星高校の特長的な取組は、高校生が自ら取材・撮影・編集する『島の仕事図鑑』。町役場、商工会、高校魅力化推進コーディネーター等と連携してつくります。
東北芸術工科大学の岡崎エミ学部長が言われるとおり、インタビューとは、inter=互いのなかに、view=見るが語源。相手を通して見える故郷の姿や働くことの意味、人生の機微は、これから世の中に出ていく高校生にとっては、まさに航海図の座標になるのではないでしょうか。
この本は、一人のスーパーマンにスポットを当てるのではなく、様々な立場・役割の人を取り上げていますが、だからこそ、わが町でも、わが高校でも、仮にスーパーマンがいなくても、みんなで力を合わせることで何かできるのではないかと希望がわいてきます。
地域に、高校に携わる人必読の本です。
(なお、初めて本の中で解説を書きました。作家になったような気分です。
THE ORAL CIGARETTES「起死回生STORY」を聴きながら。
編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2020年8月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。