人口減少で国内不動産経営はどう変わる?

日経電子版より

総務省の人口動態調査によれは、1月1日時点の日本人は1億2427万1318人と前年から50万5046人減りました。日本人が前年に比べて増えたのは東京、神奈川、沖縄の3都県しかありません、

しかし、東京でも自然減は加速しており、外国人を含めた都外からの流入が人口増の支えになっています。

5月は、東京でも外国人を合わせて1千人以上の転出超過となり、6月には転入超過に戻ったものの、変化の兆しも感じられます。

東京の優位性は変わりませんが、油断ができない状況になっていることを示しています。

今後、外国人の人口流入の動きに変化が続けば、日本人だけで今までの人口増加のペースを維持することが難しく、ダメージは大きくなります。

また、地方の不動産経営はさらに厳しくなるのは確実です。

では、このような環境下で生き残るためにはどうしたら良いのか?

「地域1番戦略」が基本になると思います。

まず、都心のワンルームマンションでは、駅からの距離が重要です。

例えば、徒歩10分のエリアは、徒歩5分の4倍あります。駅から近ければ近いほど、競合物件が減り、高い利便性から賃貸がつきやすくなるのです。

また、地方向けにも戦略があります。

私がお付き合いしている新築一棟ものの不動産販売会社は、間取りの工夫や、セキュリティー対策の予定間との圧倒的な差別化を実現しています。

地方物件にもかかわらず、極めて高い入居率を維持し、家賃も下落しにくいのが特徴です。

そのような物件であれば、賃貸需要が減退したとしても、他の物件の教室を維持していくことが可能です。

いずれにしても、これからは漫然とした不動産経営は大きな試練に直面するはずです。

的確な情報と、迅速な投資判断も行うことが極めて重要だと言うことは言うまでもありません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年8月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。