香港の民主活動家、周庭さんが10日夜、香港国家安全維持法に違反したとして香港警察当局に逮捕されたことは、日本の世論にも衝撃を与えた。周庭さん逮捕の直前には、香港で有名なメディア起業家の黎智英氏も拘束され、日本国内のツイッターでは、リベラルから保守まで、日ごろの国内の政治問題で対立を超え“一致”して、中国政府のやりたい放題に怒りを表明した。
自民党では、長島昭久衆議院議員が「周庭さんは、羅冠聴さんや黄之鋒さんらと共に、高校生の時から自らの青春時代の全てを香港の自由と民主主義のために捧げてきた方だ。どれほどの恐怖と大陸からの圧力と闘って来られたか。こんな恐怖政治は21世紀の現代に通用しないということを、我々日本国及び日本人は示さねばならない。」と訴えた。
周庭さんは、羅冠聴さんや黄之鋒さんらと共に、高校生の時から自らの青春時代の全てを香港の自由と民主主義のために捧げてきた方だ。どれほどの恐怖と大陸からの圧力と闘って来られたか。こんな恐怖政治は21世紀の現代に通用しないということを、我々日本国及び日本人は示さねばならない。 https://t.co/7oVrkeL7jk
— 長島昭久@東京18区(武蔵野、府中、小金井市) Akihisa NAGASHIMA, MP (@nagashima21) August 10, 2020
野党では立憲民主党の枝野幸男代表、共産党の志位和夫委員長がそれぞれ抗議の声明を打ち出した。
周庭氏、黎智英氏の逮捕をはじめとする香港における表現弾圧、人権侵害に強く抗議します。表現の自由、政治活動の自由という普遍的人権を守る活動に連帯の意を表します。
民主活動家、「雨傘運動」学生リーダー 国安法違反容疑で香港警察 – 毎日新聞 https://t.co/E0u3H6a1QY
— 枝野幸男 立憲民主党 (@edanoyukio0531) August 10, 2020
香港警察が、香港紙創業者・黎智英氏、民主活動家・周庭氏を、「国安法違反容疑」で逮捕したことに、強く抗議する。弾圧の即時中止、釈放を強く要求する。
こうした暴圧は「社会主義」とは全く無縁の専制主義そのものだ。人権抑圧は国際問題であり、国際社会が暴挙を許さない声をあげることを訴える。— 志位和夫 (@shiikazuo) August 11, 2020
右派の論客では、ジャーナリストの門田隆将氏が「もはや国際社会の目も関係なしの中国」と呆れ、「親中派の皆さんは思想の自由もない中国との“太いパイプ”とやらをどうか見せて下さい」と皮肉り、
もはや国際社会の目も関係なしの中国。蘋果日報の黎智英氏に続き、今度は民主運動家・周庭氏も香港国安法違反で逮捕。国民が自由に物を考えたり、表現したりする事も許さない哀れな共産党。親中派の皆さんは思想の自由もない中国との“太いパイプ”とやらをどうか見せて下さい。 https://t.co/rXq8Gyu4ie
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) August 10, 2020
中国出身の評論家、石平氏は「香港国家安全維持法制定以来の既定路線ではあるが、衝撃と義憤を禁じ得ない。われわれの文明社会としては一致団結して周庭さんらの救助を行い、彼女たちを中共という悪魔の手から救い出さなければならない」と檄を飛ばした。
中共政権がとうとう、周庭さんらの逮捕に踏み切った。香港国家安全維持法制定以来の既定路線ではあるが、衝撃と義憤を禁じ得ない。われわれの文明社会としては一致団結して周庭さんらの救助を行い、彼女たちを中共という悪魔の手から救い出さなければならない。それは国際社会の最低限の義務であろう。
— 石平太郎 (@liyonyon) August 10, 2020
リベラルの論客では、作家の乙武洋匡氏が「あらためて香港国家安全維持法の恐ろしさと愚かさに身震いしています」とコメント。
民主化を求め、活動することが罪なのか。
あらためて香港国家安全維持法の恐ろしさと愚かさに身震いしています。
周庭氏を逮捕 民主活動家、「雨傘運動」リーダー 国安法違反容疑で香港警察 – 毎日新聞 https://t.co/x8ASwB9ll6
— 乙武 洋匡 (@h_ototake) August 10, 2020
冤罪事件など数々の調査報道で知られるジャーナリストの清水潔氏は、周庭さんが連行される現地メディアの動画を引用しながら、「民主主義が破壊されていく。 これは周庭さんや香港だけの問題ではない。民主主義は死守しなければこうなる」と指摘し、ツイートは1万8000を超えるリツイート(11日午前10時30分現在)。
周庭さんが連行されていく。全く容赦ない後ろ手錠でだ。
民主主義が破壊されていく。
これは周庭さんや香港だけの問題ではない。民主主義は死守しなければこうなる。
日本もだ。pic.twitter.com/u47jsw1CPO— 清水 潔 (@NOSUKE0607) August 10, 2020
ただ、「日本もだ」などと、安倍政権批判の意を微妙に混ぜたことについては、さすがにネット民から「日本と一緒にしないで」とツッコミが入っていた。
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中国通で知られるジャーナリストの福島香織氏は「周庭さんの逮捕は、外国メディアに対する見せしめ、恫喝?外国メディアの取材を受けると、こうなるという。昼間のジミー・ライらの逮捕と合わせて、外国メディアに対する恫喝なのだろうか。やり方がえげつない」との見方を示していた。
周庭さんの逮捕は、外国メディアに対する見せしめ、恫喝?外国メディアの取材を受けると、こうなるという。昼間のジミー・ライらの逮捕と合わせて、外国メディアに対する恫喝なのだろうか。やり方がえげつない。
— 福島香織「ウイグル人に何が起きているのか」4月重版! (@kaori0516kaori) August 10, 2020
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【追記:12日午前6:15】周庭さんは11日深夜、保釈された。