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最近、消費税論議が盛んです。
「消費増税中核に」 政府税調、財政悪化を懸念
こちらが政府側の一部で
「消費減税」で政局!? コロナ禍における「消費減税」が経済政策の常識である明白な理由
こちらが反対意見の代表のようなもので、消費税減税することが経済対策という主張。わたしのサロンの塾生である音喜多君と維新も消費税減税派ですね。
で、逆にわたしは以前から消費税下げるのは反対です。まずはその理由から説明します。
そもそも消費税が本当に景気を左右したというエビデンスがない
消費税を悪とするみなさんは口を揃えて「消費税を上げたら景気が悪くなるに決まってる」というのですが、それを証明した人がいるのでしょうか。いろいろ論文も見ましたが「景気の縮小は消費税が全ての要因とは言い切れない」というのが一番正しい言い方ではないでしょうかね。
ちょうどいまのコロナ騒動で検査の母数の対象を大きく緩和したのにそれがわからないで「感染は間違いなく相当に拡大している」と大声で断言している輩と同じです。ここにも書きました。
消費税が景気を悪くするという人たちの特徴は「消費税のみ」しか要因として考えていません。コロナでしか死なないと考えてるコロナ脳と同じです。こちらはわたしが作ったものですが・・・・
景気を左右する要因には、耐久消費財の駆け込み需要と耐用年数、天災や恐慌、そして人口激減などの要素があるのに、消費税は景気を悪くするという人たちはそのほかの要因を一切無視します。もし消費税で景気が悪くなるならスウェーデンのこの成長率はどう説明しますか。
実際には日本経済はバブル崩壊の後からゆっくりとなだらかに成長率が下がっている。国の高齢化が進んでいて産業の成長も止まってきたわけで当たり前ではないか。経済の専門家ならこれらの係数で補正してからきちんと説明すべきなのですが、消費税だけが悪いという主張の人たち、特に令和新撰組は酷い。特に山本万作っていうやつはTwitterで時々イミフのコメントをしてくるが
彼は「消費税上げたら自殺者増えた」「消費税上げると失業率があがった」と書いているわけですが、実際には過去3回の消費税率アップの翌年は、3回のうち2回は両方とも下がった。上がった1回の時のデータでこれを唱えるのだからたまらない。Twitterで指摘しましたがこういう指摘はスルーします。騙される人たちが哀れ。「消費税下げるとみんなが買い物しまくるから景気が良くなって税収増える」とか、どれだけアホかいなと。
また、消費税を下げたら景気が良くなったという例でマレーシアを挙げてくるのですが、こちらも選挙対策で2ヶ月限定でやったイベントで、そりゃその間に買いまくって当たり前だ。なんのエビデンスにもならん。実際ドイツやイギリスやベルギーのコロナ対策の消費税減税も3〜6ヶ月の期間限定に過ぎない。コレならまだマシだが永遠に下げると逆にいつ買ってもいいやになるから景気は良くなるわけがない。
だから今回のコロナの対策で消費減税をするのであればあくまで3ヶ月くらいの短期間にとどめるべき。終わりを決めないと逆効果で「いつ買ってもいいか」になって税収が減るばかりです。
消費税は唯一の公平な税金です
日本の税制や年金制度は、年齢層によって非常にあまりにも不公平です。先日話題になった細野さんのnote
なぜ娘のキャンパスライフが奪われてしまうのか?高齢者の影響力が若者の3.4倍という選挙の現実。
鈴木亘学習院大学教授は、各世代の年金・医療・介護に関して生涯に受け取る給付の総額から、生涯に支払う保険料の総額を差し引いた『生涯純受給額』を試算しています。
2000年生まれ(今年20歳) -3240万円
1945年生まれ(今年75歳) 3370万円
その差は何と6610万円!
今回のコロナ禍は、既往症ありの高齢者の寿命を何ヶ月か何年か延ばすために現役や若者がそれを負担する。今後25年に渡り、現役は年間数十万円を負担としないといけないという試算もあります。大不況が来るのに給与所得者は逃げられず負担させられるのです。しかし健康保険はと言うと
財務省から持ってきました。
これでは現役や若者は踏んだり蹴ったりじゃないですか。いまの高齢者は病院も1割負担で年金ももらえるけど、いまの若者が高齢者になった時は絶対無理ですよ。
年金生活者は不景気が来ても収入変わらず
大不況で苦しむ現役のみが負担するのは平等ではない
高齢者に負担してもらえるのは消費税のみ
だからです。年金や医療、介護について若者はいまの高齢者より6600万円も少なくしかもらえない。高齢者にその分を負担してもらわないと次世代が死にます。
消費税は逆進性がある = 高齢者優遇論
消費税が平等だというと必ず「逆進性がある」という人がいます。主に左系の人です。低所得者でも食費や必要経費はかかるから所得における消費税の負担が大きいというのがその理由ですが、逆に所得税や住民税はめっちゃ少なくかまたは払ってないわけです。
また、一番の誤解が「低所得者とは誰なのか」ということです。
日本で言う「低所得者」の主な層は誰かというと・・・
年金暮らしの高齢者
です。年金受給者は重複のない公的年金の実受給権者数は、平成28年度末現在で 4,010万人!!!人口の1/3です。年金のみで生活している人がどれくらいなのかはわかりませんが、高齢者の多くは資産を持っており、すべての年代で一番のお金持ちです。
つまり、「消費税は逆進性があるからかけるべきではない」という考え方は典型的な高齢者保護のセリフ。サラリーマンは高額な社会保険料を強制的に給料から引かれ、会社経営者も同額を支払っています。合わせると3割ほどを強制的に現役は払っているわけですが、なんと多くの人たちはそれを知りません。
音喜多君が街頭演説で「社会保険料が高すぎる」という話をしてもほとんどの人は興味を示さないようです。給与明細も見てないのか!!
北欧のように消費税を20%以上にしてそのかわりに給与から引かれる社会保険料を大きくさげると手取りが圧倒的に増えるので現役の購買能力が増して景気は好転するというのがわたしの昔からの主張です。先立つものがないのに消費税下がったからと言って買い物しますか?
それより毎月の手取りが5 万円増える方がよほど消費するだろう。会社の保険料負担もかなり重いので、こうなったらパートタイムや派遣より正社員雇用が増えます。
消費税減税するよりこうすれば景気は爆発する
最後になりますが、前々から言っている「こうすれば景気は画期的に回復する永江プラン」です。
1 消費税は下げない
●そうでなくても売上低迷して苦しんでいる販売サービスにこれ以上の負担を掛けるな!!
●税込み表示も変えなくていいから店側は楽ちん
●財務省も面目が立つ
2 そのかわり1年間の消費税10%を買い物額に応じてマイナポイントで戻す
●買えば買うほどマイナポイントがたまる
●10回に1回くらい、代金が全額戻る当たりが出る(上限10万 PayPay方式)
●キャッシュレス決済の店舗が爆誕
↓
脱税できなくなって税収が大幅に増える
年間の消費税分、つまり
総額20兆円ポイントバック
ということになる。コロナでGDPが40兆円消失したらしいが、これだと国民が20兆円分内需を拡大してくれる。さらに射幸性もあるので大きな買い物をする。20兆円と言えば国内旅行の消費額に匹敵する。これだけのお金が消費税の使い道となるわけだが、たくさんお金を使う人にはたくさん戻るので非常に公平。景気は絶対に良くなる。現金で10万円配布するのには物凄い人手とコストが必要だったが、これなら一瞬である。
ついでにこの際、生活保護や年金をマイナポイントで受け取るなら5%増額にしたらどうか(期間限定)。それでも受け取らない人は放っておいてこれで一気に普及するし、店舗側は対応するから生活保護でパチンコしてもすぐ把握できる。一気に電子化が進む。普及したら補助金の入金もマイナポイントで行えるからスピーディでコストもかかりません。コロナの次の感染症が来ても楽勝です。
自民党でも維新でも玉木さんの新党でもどこでもいいからパクって下さい。令和と共産党と立憲はお断りします。w
この間、若い子と話していたら御巣鷹山の日航機墜落事故を知らなくて驚いた。生々しく覚えてる・・・・・。
編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2020年8月12日の記事より転載させていただきました。