2人の障がい者社長が語る絶望への処方箋

この本は生まれつきSMA(脊髄性筋萎縮症)を患い19歳で起業した株式会社仙拓の佐藤仙務(ひさむ)社長と、35歳で突然ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症して現在は株式会社まんまる笑店の恩田聖敬(さとし)社長との対談本です。

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障害者としての仕事や社会への思い、先天性障害者と後天性障害者の考え方の違いなどを、タイトルの『絶望への処方箋』通り、ポジティブに語っています。もちろんポジティブな裏側の障害者の世界を知らない方には想像すら出来ない2人の社長の苦悩も描かれています。

京都で痛ましい事件がありました。本当に障害者はかわいそうな存在なのか?障害者は社会のお荷物で『死』を考えなくてはいけないのか?障害者と健常者の境界線は何処にあるのか?

京都の患者さんを非難する気は毛頭ありませんが、例えば「ALSは思考は鮮明なのに身体は何一つ動かない、そんな身体になったら自分なら安楽死を選ぶ」という発想は、佐藤社長のように生まれながらにしてその状態で、必死で創意工夫して生きてきた方に対しては失礼極まりない、ある意味ではその状態の方を見下している考えに知らぬ間に陥ってはないかと、ALSの私は思います。

まず、障害者と呼ばれる人が何者なのか是非この本を読んで知って頂ければ幸いです。そして「新しい障害者観」が世間に定着することを切に願います。Amazon、Yahoo!、楽天などで取り扱っております。


この記事は、株式会社まんまる笑店代表取締役社長、恩田聖敬氏(岐阜フットボールクラブ元社長)のブログ「ALSと共に生きる恩田聖敬のブログ」2020年8月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。