こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
8月は虫のように室内で政策を作っておりましたが、解散総選挙も近いということで、時間をやり繰りして本日は久しぶりに街頭活動へ。
やはりあれだけ報道が出ているためか、街頭の反応やチラシの受け取りが凄いですね。
おそらく残された時間はわずか、マニフェストづくりを急ぐとともに、その急速な浸透を図るべく都内を中心に地ならしを進めていきます。
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さて、もはや総裁選・総理レースは菅さんで決まりという雰囲気の中、総理就任後の人事や政権構想に焦点が移っています。
菅氏は「デジタル関係の政策全般を責任をもってみる所が必要になる」と説明した。「必要な法改正も視野に入れる。ありとあらゆる分野を集約したい」とも述べた。
特にこの「デジタル庁構想」はとても良いと思います。ぜひガツンと推し進めていただきたい。
ただ、世論などに追い込まれて省庁横断のプロジェクトや新組織を立ち上げたものの、結局形骸化してやっていることは以前と変わらない…ということも役所の世界には多々あります。
組織の立ち上げも重要ですが、結局はトップに立つ政治家がどこまで本気か・専門性や柔軟性を持っているかどうかが問われるのではないでしょうか。
そういう意味で長官人事や担当大臣は極めて重要であり、私は特に担当大臣には民間人登用も検討すべきではないかと思います。
安倍政権では閣僚への民間人登用がなかったので、最近の若い方の中には「え、大臣って政治家じゃなくてもなれるの?!」と感じる方すらおられるかもしれません。
しかし戦後史を見ると、むしろ民間人閣僚がいない時代のほうが短いくらいで、堺屋太一氏や竹中平蔵氏などが有名ではないでしょうか。もっと最近では、増田寛也氏や片山善博氏などがいます。
【日本国憲法 第68条】
内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。
憲法の裏を返せば、半分近くまでは国務大臣(閣僚)は民間人から登用できるわけで、これをもっと活用しない手はありません。
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最近では台湾のオードリー・タンIT担当大臣の抜擢が有名ですが、我が国で民間人登用が活発化しないのは、ひとえに永田町の慣習・派閥人事によるものです。
専門性や実績がなくても、とにかく当選回数を重ねれば大臣ポストが回ってくるという日本の慣習によって、いまや「大臣ポスト待ち」は大渋滞。
期数を重ねたベテランが派閥の論考勲章で大臣になる場合は「在庫一掃セール」などとも揶揄され、専門性も政策もあったものではありません。
組織再編も重要ですが、我が国が本当に政治力で国難を突破しようと思うならば、こうした慣習打破が最重要。
ぜひ「無派閥」出身の菅総理には、しかるべき閣僚ポストには民間人登用を検討する、少なくともデジタル庁担当大臣には期数年齢・派閥に囚われず、専門性の高い国会議員を選任していただきたいと切に願います。
(まあ、あれだけ主要派閥の支持を得たら、大臣ポストは分配されてしまうやろうなあ…ボソッ)
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年9月5日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。