“世田谷モデル”、舞台は異例の臨時委員会へ

稗島 進

昨日9月7日、保坂区長は“世田谷モデル”を含む補正予算について、記者会見を行った。何か新しい内容が発表されでもするのか注目されたが、結局、その場では何もなし。しかし、同日、区側は議会に対し、臨時に企画総務委員会と福祉保健委員会の開催を申し入れ、急遽、10日に開催する方向となった。これは異例中の異例である。

修正案を発表する保坂区長(世田谷区YouTube

というのも、本来、今日(8日)が質問通告日なので、とっくに補正予算案は固まっていなければならないが(でないと、質問できない!)、“世田谷モデル”について各会派から異論が噴出したことで、行政は持ち帰って修正を余儀なくされている。それを提出するために(もう3回目!)、委員会を開いて欲しいというわけである。

混乱に次ぐ混乱である。会見でも記者から区長へ「議会への説明が不十分だったのでは?」との質問があり、区長も認めていたようだが、「誰でもいつでも何度でも」とテレビでぶち上げず、初めから理路整然としっかり内容を詰め、私の知る限り、PCR検査の強化そのものに反対している議員はいないのだし、議会へ真摯に提案していたら、もっと事態は違ったはずである。

私も真っ当なPCR検査の拡大だったら賛成だとずっと言ってきた。この辺りを誤読している人もいるようだが、そうではない。今回の“世田谷モデル”が見切り発車で、こうして何度も修正せざるを得ないように、あまりにも杜撰だから、4億円もの税金を投入する意味がない、と言っているに過ぎない。いずれにせよ、もう舞台は臨時に開かれる2つの委員会に移った。

【付記】
今日は、控室に“世田谷モデル”の一斉PCR検査に反対する区民の方々、約1200名の署名を届けて下さり、その気持ちをしっかりと受け止めました。