「2次会」という言葉はこれから死語になる

内藤 忍

日本経済新聞によれば、2021年春のJR東日本のダイヤ改正で、首都圏の多くの路線で終電が繰り上がり、中でも中央線と京葉線は最大30分程度と最大の短縮になるようです(図表も同紙から)。

(日本経済新聞から)

(日本経済新聞から)

その背景は言うまでもなく、コロナ禍による利用者の減少です。通勤客は夜間に限らずすべての時間帯で減少していますが、深夜帯は元々の利用者数も少なく、影響が少ないことから今回の決断に至ったようです。

首都圏郊外への終電時間が繰り上がると、やむを得ない事情がある人以外は、夜更かしをしないで帰宅するようになります。以前は、繁華街で深夜まで飲食店をハシゴする人がたくさんいましたが、今ではそもそも「何となく飲みに行く」という機会自体が減っています。

フレックスタイムや在宅勤務が普及してくれば、同じ時間に会社で仕事をして、一緒に終わって帰りに一杯という風習が急激に廃れていきます。たまに、そのような機会があったとしても、早い時間に飲食を始めて、1次会でお開きというパターンがスタンダードになります。

1次会で会食して、2次会はカラオケボックスやバーに行くという習慣は、もう復活することな無さそうです。「2次会」という言葉自体が、死語になるかもしれません。

カラオケボックスや2次会目当てのスナックやバーは、これからどんどん淘汰されていくことになるでしょう。

コロナウィルスが公共交通機関を変え、それがライフスタイルを変えることになり、飲食業の経営に波及していく。ジワジワと世の中が変わっていくのを感じます。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年10月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。