開成番長の勉強術:集中力を高めるルーティンのススメ

こんにちは。個別指導塾テスティー塾長の繁田和貴です。

 いまいち気力のわかない日が続き、医者の友人に相談してみました。古くからの友人で、私のことをとてもよく知っている彼はズバリ、こう言いました。

 「うーん、酒と睡眠な気がするなあ。ちゃんと朝、起きてる?」

 塾という仕事はどうしても夜型になりやすいもの。私はお酒も好きなので、ついつい飲みすぎてしまった翌日は、起きるのが昼前になるということもありました。

 繁「毎朝規則的に起きるべきかな?」

 医「べきだね。眠る長さより、起きる時間を統一するのが大事。できれば5分くらいでもいいので起きてすぐ散歩」

 とのことでした。

 ということで、起きる時間を8時に統一して、朝の散歩をするという生活にしてみました。

 するとどうでしょう。

 2日目くらいから明らかに元気になりました(笑)こんな生活リズムは当たり前という人も多いと思うのですが、(そもそも8時って遅いという説も(笑))その当たり前ができていなかったんですね。

 ちなみに、散歩をすることの最大の目的は日光を浴びることだそうです。日光浴によって、感情や気分のコントロールにつながる「セロトニン」という脳内物質が分泌されます。散歩なら朝の新鮮な空気も吸えて、軽い運動にもなり、一石二鳥三鳥というわけです。

 8時起き&朝の散歩」は、確実に自分自身のパフォーマンスを高めることにつながるなと実感しました。このように、パフォーマンスを高めたり、気分をコントロールするために有効な習慣を持っておくことは重要です。

 こうした習慣のことを「ルーティン」と呼びます。

 一流のスポーツ選手は自らのパフォーマンスを高めるためのルーティンを持っていることが多いです。有名なのは野球のイチロー選手ですね。打席に入った時のバットを立てる一連のしぐさはご存知の方も多いのではないかと思います。

 あと記憶に新しいところではラグビーの五郎丸選手。キックの前のお祈りのようなポーズは、一時期子どもたちの間でも流行りました(笑)(最近はもっとシンプルなルーティンに切り替えたようです)

 彼らはそのルーティンによって集中力を高め、少しでも高いパフォーマンスを発揮できるようにしていたんですね。

 さて、受験生にとって、「8時起き」みたいな生活習慣についてのルーティンが重要なのはもちろんですが、イチロー選手や五郎丸選手の行動に代表される「儀式」のようなルーティンもあると便利です。

例えば、シンプルなものでは、試験開始前に深呼吸をするとか。これも立派なルーティンです。

 人によって有効なルーティンはまちまちなので、あくまで参考程度ですが今回はせっかくなので「私が大学受験の時にやっていたルーティン」をご紹介したいと思います。

 私は試験開始の5分前くらいから、深呼吸に加え、「指回し体操」をルーティンにしていました。医学博士の栗田昌裕先生が提唱する体操で、たまたま栗田先生の息子さんが開成の1つ上の先輩だったこともあり、早い段階で知ることができ活用した次第です。(その先輩は現役で東大理3に合格しました)

 やり方はシンプルで、

  •  右手と左手の5本の指先同士を合わせて、丸い形をつくる(冒頭の写真のように)。
  • 丸い形は崩さずに、まずは親指だけを前後に離し、指同士がくっつかないようにしながらクルクル回す。
  • これを順番に人差し指〜小指にかけてやっていく。
  • 最初は前回しのみでOK、慣れてきたら後ろ回しも混ぜる。

 こんな体操です。

これをやると、私は不思議と集中力が高まったものです。最初は難しくてイライラするかもしれませんが(特に薬指が難しい!)、よろしければ親子でぜひやってみてください。

 もちろんその他にも色々なルーティンがあります。先日、コロナ禍でのストレスに対処するための方法として、セルフタッチングというものを習いました。胸の前で腕を交差させて、右手で左肩、左手で右肩を、交互にリズミカルにタップするというものです。たしかにやってみると気持ちが落ち着きます。これはリラックスのためのルーティンと言えるでしょう。

 検索してみると色々と出てきますので、ぜひお子さんにあったルーティンを見つけてみてくださいね。ある意味「お守り」のようなものですので。

 自分のパフォーマンスを高めるルーティンを知り、それを継続することは大切ですね。

それでは!