アメリカ大統領選挙は、11月3日に一般投票が行われます。前評判では民主党対立候補のバイデン氏が優勢と言われていますが、ここにきて現職のトランプ大統領の逆転勝利を予想する声が増えています。
私はアメリカの大統領選挙の専門家ではありませんが、トランプ有利と主張する人たちの意見をまとめるとこんな感じです。
まず、事前の世論調査のバイアスの可能性です。トランプ大統領は、低学歴の白人支持者が多いといわれていますが、世論調査では高学歴なホワイトカラーにサンプルが偏っていることが多いと指摘されています。
また、いわゆる「隠れトランプ」と呼ばれるトランプ支持者がいるのも、世論調査が信頼できない理由になっています。
インテリ層の中には、トランプ支持を公然と表明できない人たちがいて、サイレントサポーターとしてトランプ氏に投票する可能性があると言うわけです。
さらに、バイデン氏のスキャンダルも、ここにきて問題視されるようになってきています。バイデン氏が副大統領だったとき、次男のハンター氏がウクライナのエネルギー企業ブリスマの幹部に、父親のバイデンを紹介し、賄賂を受け取っていたという疑惑です。
今回のアメリカ大統領選挙は、事前の郵便投票者数が激増しており、開票に時間がかかることが予想されます。バイデン氏の勝利となっても、投票の有効性についてトランプ氏が異議を唱え、アメリカ国内での政治的対立が起こる懸念も指摘されています。
今回の大統領選挙は、どちらが良いか(Better)というより、どちらがマシか(Less Worse)という雰囲気になっています。資本主義社会の実質的なリーダーを選ぶ4年に1度の大きなイベントなのに、ワクワク感が感じられないのが残念です。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年10月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。