公設第一秘書のみならず政策秘書まで検察当局から事情聴取を受けている、という話が出て来ているが、これが本当であれば、検察が結構本気だと思っていた方がいいだろう。
国会議員の秘書は、結構何でも知っているものである。
国会議員本人は、現在公職選挙法違反(買収)事件で公判中の河井克行被告のように自分で何でも仕切らないと気が済まないような人を除いて、大体は細かいことは何も知らないことが多いが、本人に代わって金銭の出し入れや様々な書類の作成をする国会議員の秘書は実は何でも知っていることが多い。
桜を見る会の前日に開催されたという安倍後援会の前夜祭懇親会の会計については、秘書がすべてを知っているはずである。
安倍前総理は、基本的には何も知らないはずで、国会でこれまで色々答弁してきたことは多分、秘書から言われたことをそのまま答弁しているはずなので、その答弁内容が事実かどうかまでは確認していないはずである。
読売のスクープに始まって、NHKや朝日、毎日、日経等の各紙がこの問題を大きく取り上げているのは、この問題が結構安倍前総理にとって深刻な問題になる、という判断があるからだろうと思っている。
すべてを知っているはずの秘書が、なんと答えるか。
前言を翻したり、曖昧な供述に終始するようだと、安倍前総理にとって厄介な事態になりそうだ。
火種が尽きていたわけではなかった、ということである。
安倍前総理の復権を期待する声が上がっていたが、これで確定的に安倍前総理の復権・復活はないと見ておいた方がよさそうである。
永田町はやはり、一寸先は闇、と言った方がよさそうだ。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2020年11月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。