こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
本日は財政金融委員会にて、日銀総裁と議論を致しました。プライマリーバランス黒字化目標とインフレ目標の関係についてなども改めて質しつつ(正面から答えてくれない…)、
ブログでは2つ目のテーマとして取り上げた、日銀の「デジタル化と押印廃止」について触れたいと思います。
河野・平井大臣を中心に急速な勢いで進むデジタル化・押印廃止の機運ですが、日銀は省庁そのものではないということもあってか、波に乗り遅れている(あえて乗っていない?)雰囲気が漂っています。
これは日銀だけの問題ではありませんが、もっとも一般国民にとって重要な制度である「情報公開請求」の手続きは対面・郵送のみとなっています。
オンライン対応をしない理由を聞くと、「そういったニーズはこれまでなかった」とのことですが、オンラインで請求をさせてくれというのはニッチな分野なので、ニーズを待っていては一歩も動きません。
一方でオンライン対応が可能となれば、利便性が向上し利用者も増えることが見込まれる分野であり、(だからやりたくないのかもしれないけれど)日銀もウェブ対応を可能にすることは重要ではないでしょうか。
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また、日銀と外部との手続きにおいて押印が必要なものの数を問うた所、法制度や商慣習などで要求されるものを中心にまだ1000種類超が残存しているとの答弁でした。
「政府の行政手続等の棚卸結果等」の最新調査でも、日銀が主体の手続805件のうち、少なくとも125件がオンラインでの手続きが不可能ということです。
念の為申し上げますと、日銀は「日銀ネット」という情報システムを構築・運用しており、これで民間金融機関と取引しているため、日銀の提供するサービスのネットワーク化は公的機関の中ではトップクラスだという意見があり、評価すべき部分も多々あります。
金融取引でまだ多いと推察される、現行の法制度で押印が求められているものについては日銀単独ではどうにもなりませんが、「商慣習」で残存しているものについては日銀がリーダーシップを取って変えていくことも可能なはずです。
こうしたデジタル化・押印については明確な目標値や期限の設定はないものの、前向きに進めていく旨の答弁がありましたので、期待をしたいと思います。
引き続き残存する1000種類超の押印手続きのうち、「商慣習」などによるものがどの程度の量があるのか、我々としても調査するとともに改善を提案していく次第です。
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臨時国会の会期も2週間を切り、質問登壇できる機会が早くも残り少なくなってきました(苦笑)。
委員会質疑以外でも今週は議員立法を取りまとめるなど、精力的に建設的な提案を政府与党にぶつけられるよう最後まで活動をして参ります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年11月24日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。