リアルなコミニケーションでしか得られないもの

菅首相の夜の会食がメディアにバッシングされています。確かに、国民に自粛を伺いながら、自分が会食しているのでは示しがつかないというのも事実です。

そんな中、昨日は仕事関係の会食がありました。東京にわざわざ出てきてくれた方も交えて、楽しくも有意義な時間でした。

そこで再認識したのは、ネット上でいくらコミニケーションをしても絶対に得られない情報がリアルなコミニケーションにはあるということです。

一時期「ズーム飲み会」というのが流行り、私も何回か参加しましたが、いつしかやらなくなってしまいました。

その理由は、リアルなコミニケーションと比べて「何か」が足りないからです。それは言語化されない場の雰囲気のような情報だと思います。

リアルな飲み会であれば、全員がその場に静かにいるだけでも楽しかったりしますが、ズーム飲み会では黙っていては、何も面白くありません。

プライベートな集まりだけではなく、ビジネスにおいても、ネットでは何かが足りないのは同じだと思います。

仕事においては、お互いの信頼関係が確立していれば、ネット上のやり取りでも、物事がスムースに進んでいきます。

ところが、初対面の人やお互いにまだ信頼感が醸成されていない相手の場合、ネット上で得られる情報だけでは、不安が解消できません。だから、リアルなコミニケーションをすることに大きな価値があるのです。

このように、コロナ渦によって、リアルなコミニケーションの価値がいっそう明確になったのは皮肉なことです。

批判があるのは承知の上で、新しいビジネスの可能性を広げるために、敢えてリスクを取って、これからもリアルなコミュニケーションを続けていくつもりです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年12月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。