2021年も残すところあとわずか。そこで今年を振り返る上で、2021年のアゴラアクセスランキングBest5を紹介します。アクセスランキング第2位はこちら。2021年2月12日掲載、濱田 浩一郎氏の記事です。
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二階俊博(自民党幹事長)の「暴走」が止まらない。11日についに辞意を固めたとされる森喜朗(東京五輪・パラリンピック組織委員会会長)の「女性蔑視発言」に対し、「そんなこと(後で『そのようなこと』に訂正すると通知)」と言い放ち、辞退者が続出している五輪ボランティアについて聞かれると「新たなボランティアの追加ということになる」と平然として発言する。まるで、ボランティアの人々を使い捨てか、将棋の駒のように思っているとしか感じられない態度に呆れざるを得ない。
事態を鎮静化させるどころか、火に油を注ぐ発言を連発することや、傲岸不遜な態度だけでも、自民党幹事長として不適格だと思うが、私が二階氏に不信感を抱いているのは、同氏と中国との関係においてである。
保守新党時代の二階氏は、反日の権化とも言うべき、江沢民(国家首席・当時)の記念碑を地元の和歌山県だけでなく、日本全国に数ヶ所建立しようとしたと言う。しかし、議会や地元民の反発にあい、この計画は頓挫する。
江沢民といえば、1998年の訪日の際、宮中晩餐会に人民服で出席し、天皇陛下を前にして、「日本軍国主義」は中国人民とアジアのほかの国々の人民に大きな災難をもたらしたと言ってのけた人物である。そのような人物の記念碑を建てたとして、日本人の誰が喜んで見学するであろうか。金の無駄遣いである。
東シナ海ガス田の問題に関しても、二階氏は経済産業大臣在任中、日本による試掘に反対するなど、中国寄りの態度をとった(2006年)。私は、親中の議員の存在は否定しない。しかし、二階氏の態度は親中を超えて媚中ではないのか。
二階氏のような人物は、中国とは真の友人関係にありたいと思っているはずだ。そうであるならば、中国が新疆ウイグル自治区で遂行しているジェノサイド(集団殺戮)や人権侵害行為を断固として非難するべきではないのか。中国から遠く離れた英国の外相でさえ、中国の行為を「おぞましく、甚だしい」と非難している。
二階氏は中国とは親密なのだから、このような時にこそ、中国の行為を激烈に非難するべきである。真の友人だったら、友人が誤った事をしたら、止めに入るだろう。しかし、二階氏から中国の行為を激烈に非難する言動を見たことも、聞いた事もない。
二階氏の傲岸不遜な態度、不適切な発言の連発、媚中の態度、これらのことから、二階氏には政界を引退してほしいと心から思う。それが自民党のためにもなるし、何より国民のためにもなると感じるからである。