川淵三郎氏の過去発言へのネガティブキャンペーンより、中国の人権侵害・北京五輪開催に何か言うべきことはないのか

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

急転直下、森喜朗組織委会長が辞任報道

後任として川淵三郎氏の名前が報じられる

川淵三郎氏の右派的な過去発言が掘り起こされる

左派や一部メディアを中心に「#川淵氏の会長就任に反対します」のハッシュタグでネガティブキャンペーンが始まる

これがわずか半日の間に起こっており、一般の方にはさっぱりついていけないという方が多いのではないでしょうか。大丈夫です、私もついていけておりません

(日本トップリーグ連携機構(JTL)HPから:編集部)

何なんだこの超展開は…。

川淵三郎氏は過去に韓国について強い表現で批判をしたり、保守色の強い雑誌を愛読しているという発言が問題視されているようです。

しかし、過去の発言を一つ一つ取り上げてポリコレ(ポリティカル・コレクトネス、差別や人権侵害を許さない姿勢)を求めてぶっ叩くことを続けていては、もはやこの社会は一歩も前に進めないのではないでしょうか。

川淵三郎氏の過去の発言はこれから私も精査いたしますが、仮に現在の価値観からみて不適切な点が多少あったとしても、大事なのは現在の未来。

年齢に囚われず、価値観をアップデートできる方であれば、重責を任せることは十分にできるはずです。

条件反射的に新会長の人事を叩くのはいくらなんでも不寛容すぎるか、政権批判・反体制運動が目的化しているように思えます。

そして何より。

ポリコレを振りかざして差別思想・人権侵害をオリパラと絡めて糾弾するのであれば、2022年に冬季五輪が内定している中国とそのジェノサイド行為を皆さんはどう感じていらっしゃるのでしょうか。

ウイグル問題めぐり超党派議連が発足、政府に対応訴え

ちょうど昨日、ウイグル問題に取り組む超党派の議員連盟が発足し、私もメンバーとして加わってウイグルの方々からジェノサイドの生々しい被害についてヒアリングを行いました。

強制収容、不妊手術、そして性暴力…中国による人権侵害は各国の専門家やメディアによって報じられ、アメリカもジェノサイド認定をしています。

ウイグルだけに留まらず、香港にチベットと、中国の自由と人権に対する脅威は留まるところを知りません。

こうした国家こそ、オリパラ憲章を守っているのかどうか、ポリティカル・コレクトネスを重視する立場の方々は強く抗議の声を上げるべきではないかと思えてなりません。

ともあれ、オリパラは今後の開催・運営も含めて、森喜朗氏の辞任でめでたしめでたしとはまったくならないでしょう。

明日以降の展開に注視し、批判を目的化せず建設的な方向に導けるように国会からの提案を検討してまいります。

それでは、また明日。

2/12 9:40追記


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年2月11日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。