活動家の特性をあげてみた:東日本大震災10年を機に

活動家の特性

世の中には他人を説得するのではなく圧力を加えて自分の主義・主張を広めようとする「活動家」と呼ばれる人達がいる。

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いつの時代でもいる人達だが東日本大震災以降、反原発運動などでその存在は注目を集めた。最近では外国のANTIFAと呼ばれる活動家に関心が集まっている。

日本では活動家の脅威を過小評価するきらいがある。それでは困るので東日本大震災10周年を機に活動家の特性を幾つか挙げて彼らへの理解を深めたい。

  1. 弱者に寄生する
    もちろん活動家は「寄生」という言葉は使用しない。もっと穏健に「寄り添う」とか「守る」という言葉を使う。最近は「寄り添う」がよく使われる。「守る」だと具体的な行動が求められてしまうからだろう。面倒を避けるのが活動家の基本である。
  2. 対立を煽る
    活動家にとって2項対立は基本中の基本である。弱者対強者、被害者対加害者、少数対多数、沖縄対本土、在日外国人対日本人といった具合に対立構図を作り、両者の対立を徹底的に煽る
  3. 他人に「救え」という
    活動家は他人に「救え」と平然という。もちろん自分が「救う」とは絶対に言わない。そもそも活動家に他人を救う能力はないし、それを取得しようとする意欲もない。
  4. 主語を大きくする
    活動家は「社会」とか「日本」とか「マジョリティ」とかとにかく主語を大きくする。「日本社会は○○を苦しめている」といった具合である。「抽象的でわかりにくい」とか「具体性がない」という批判には「これが本質だ!」「視野が狭い!」と反論してくる。普通、議論というのは話が進むほど主語が具体化していくものだが活動家の場合、逆である。彼らは話が進むほど主語が大きくなり議論がまとまらない。
  5. 細々とした手続きにこだわる
    相手の活動の目的には触れず、細々とした手続きにこだわる。全くどうでもよい、目的達成になんら支障を与えない、すぐに補填できるような軽微な手続き上のミスを指摘し騒ぎたてる。活動家に目的の存在を指摘してもこれを無視し「民主主義を守る」とか「立憲主義を取り戻す」とか自分はより高次元の目的を達成しようとしていると主張する。
  6. 記録に異様にこだわる
    繰り返し活動の目的を説明し、活動家の主張は所詮、難癖・揚げ足取りに過ぎず目的達成の障害になると指摘するとさすがの彼らも苦しくなる。そこで活動家は目的の存在を渋々認めるも、その目的を都合よく解釈して現在に至るまでの活動の記録の開示を求める。「目的はわかった。正しいと思う。目的を支持するからこそ今までの活動記録をみせてほしい。もっといいやり方があったかもしれない」と平然という。仮に記録を開示しても活動家は記録を活動目的に沿って解釈しない。自分に都合よく記録を解釈し批判の根拠とする。
  7. 「納得のいく」説明を求める
    活動家は「正しい」ではなく「納得のいく」説明を求める。「なるほどわかった。科学的にはそうなのだろう。しかし、何か釈然としない」という話をよくする。当たり前だが活動家に正誤を判断する能力なんてない。
  8. 現場の正当性を強調する
    活動家はデモや集会によく参加する。そして金切り声を上げる。だから体力仕事である。活動家にとってデモや集会は汗をかき息も切らすからちょっとしたスポーツである。もちろんスポーツマンシップはない活動家視点だとデスクワークで礼儀正しく物事を語る人間はつまらなく見える。だから活動家は「現場」の正当性を確信し、それを根拠に批判してくる。いかに自分達は汗をかき息も切らす大変な活動をしているのかを強調する。デモや集会の意義を否定するつもりは毛頭ないが活動家が参加するそれのほとんどは非生産的なものである。反原発・護憲のデモや集会はこれにあたる。
  9. 無頼をきどる
    活動家は弱者に寄生し金切り声で他人に「救え」と圧力を加えるのが仕事だから、彼らの世界ではなまじっか「迫力」「腕力」が評価される。反原発・反差別のデモや集会の場に行くと「無頼」をアピールしたいのか奇抜な髪形や服装を着ている活動家をよく見かける。理由は知らないがそのほとんど全部が中高年である。若者は案外、普通である。目頭を熱くさせてくれるのが活動家である。
  10. 歴史雑学・うんちくを語る
    活動家は「この組織の活動目的は○○である。目的達成のために〇日までにこれだけの業務を処理しなくてはならない」といった話を嫌い「民主主義を守る」とか「立憲主義を取り戻す」といった壮大な話を好む。自分達は高次元な目的を達成するために動いていると考えるのが活動家である。実際はもっともらしいことを言って他人より優位に立ちだけであり、そのためにも「歴史雑学・うんちく」は欠かせない。「市民革命」「民主化」といった正の印象を与えるものから「戦争」「虐殺」「弾圧」といった負の印象を与える歴史雑学・うんちくを一方的に語り、自分達の活動が如何に優れているのかを強調する。
  11. 仲介団体を結成し「聖域」とする
    活動家として他人に圧力を加える経験を積んだ後は結社である。団体を結成すれば継続的に圧力を加えられるし、弱者に対しても「寄り添う」といった文学的表現から脱し強者と弱者の間に立つ「仲介者」を名乗れる。要するに「もっともらしさ」が格段と増す。「もっとらしさ」を徹底し他人に「公共性」の印象をもたせれば多大な支援が期待できる。活動家にとって一つの到達点とは「○○の自由」「自治」「自主」を強調した団体を結成し、それを「聖域」とすることである。

活動家の放置は危険である。

 活動家は少数派だが、彼らはそれを意に介さず「少数派の戦術」を駆使し我々が住む自由社会に圧力を加えてくる。活動家の放置は危険である。少数派だからといって高を括っていると寝首をかかれてしまう。

少なくとも政治家を始めとした公人は活動家の存在を強くそして正確に意識し彼らの不当な要求を拒否すべきである。もちろん、交際・交流は厳禁である。

そして、これらを可能とする体制についても積極的に議論すべきである。