私が社員を雇わない理由

資産デザイン研究所は、設立から9年目に入り、グループの売り上げも3億円を超えるようになりました。業務範囲も毎年拡大していますが、社員は私1名だけ。周りの人に手伝ってもらい、コラボレーションしながら仕事を進めています。

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企業経営者としての社会貢献は、寄付ではなく、まずは納税と雇用だと思っています。雇用に関して社会貢献出来ない分、納税に関して毎年かなり貢献しているつもりです。

なぜ社員を雇わないのですか?と質問されるのですが、これにはいくつかの理由があります。

まず、1人の方が自由で気ままに仕事ができるからです。人事管理がとても苦手で、私自身が人に管理されるのも嫌いなので、人を管理するのことも自分が嫌なことをやらせるようで苦手です。仕事の指示を出してやってもらうよりも、自分でやってしまうプレイヤー型の仕事が身についているからかもしれません。

もし社員が増えたら、人事評価や昇進などを考えなければいけないと思うだけで、頭が痛くなってきます。

また、私のやっている仕事が極めて属人的で、あまり人に任せられないという理由もあります。個人的な人間関係をベースにした仕事というのは、なかなか人に任せることができないものです。

そして、新しく始める仕事の数も多く、仕事の幅が広すぎるという問題もあります。様々な仕事を器用にこなしてくれるようなフレキシブルな人材には、なかなか出会うことができません。

であれば、それぞれの分野に強みを持った人を見つけ、仕事ごとに業務委託契約を結んで、プロフェッショナルとしてやってもらう方が、お互いにメリットが大きくなると考えているのです。

とは言え、仕事をマルチに任せられる人がいれば、今よりさらに仕事の負荷を下げることができるので、社員を雇わないと決めているわけではありません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年4月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。