若者が政治家に舐められるのは「選挙に行かないから」

東京でも緊急事態宣言が発令され、今日から飲食店ではアルコールの提供が無くなりました。中には営業を諦めて長期休業を決定した店舗も珍しくありません。

首相官邸HPより

私が経営するSHINOBY’S BAR 銀座はワインのお店ですから、アルコールを提供しなければ営業する意味がありません。5月11日までは完全休業することにしました。

政府や東京都のコロナウィルス感染拡大防止策で不思議に思うのは、重症化率が高く感染を防止しなければならないシニアにフォーカスした行動自粛要請がないことです。

逆に、若者の路上での飲酒等をターゲットにして見せしめのように取り締まっています。

若者がウィルスを家庭内で感染させるリスクはゼロではありませんが、若者を吊るし上げる前にやるべき事は、シニアの飲食店やカラオケ店などへの外出を控えてもらうことです。65歳以上の高齢者は店舗への入店禁止のような対応をすべきと思います。

このような声が政治家から出ないのは、シニア層が彼らにとって「大切なお客様」だからです。

若年層は選挙に行かず、自分の選挙には影響がありません。「どうでも良いお客様」なので、舐められているのです。

これは政治家としては、極めて合理的な行動です。当選しなければ、ただの人になってしまい、自分の政策も実現できなくなってしまうからです。

とすれば、有権者としてやるべき事は、政治家を批判することではなく、選挙に行くことです。

「なめたらいかんぜよ」と若年層も選挙に行くようになれば、無視できない存在になり対応が変わります。

ピント外れな政策によってデメリットを受けているのは、ある意味自業自得とも言えるのです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年4月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。