東京都の小池百合子知事は4月26日、新型コロナウイルスの緊急事態宣言の対象となっていない周辺県の商業施設に都内から人が流れている状況について「都県境は越えないでほしいと伝えている。しっかり守ってほしい」と、都庁で報道陣の取材に答え、苦言を呈した。
小池氏は「今回のコロナは従来よりも強い。だから関西が、あんなに大変になっている」「首都圏でそれを繰り返したくない」と強調したという。しかし、私は小池都知事の新型コロナ対策にこそ苦言を呈したい。
最近も、小池氏は、人出抑制のため、午後8時以降は街灯を除いて店頭などの照明を消すよう業界団体などを通じて要請すると明らかにした。これも「はぁ?」と呆れるくらいの小手先にもならない対策でしかない。
人は店頭の照明に集まる蛾ではないのだ。照明を消したら、人が街に集まらなくなる→人流が抑制され感染者が減るだろうという発想なのだろうが、甘いと言わざるを得ない。 もうここまで感染者が増えたら、感染を抑制することは難しい。照明云々よりも、ワクチンの確保と普及、医療体制の拡充こそが急務なのだ。
何より、人々がコロナをもうそれほど怖がっていない。それは「コロナ慣れ」や「コロナ疲れ」というよりは、コロナという感染症がペストやコレラほど怖い病気ではないと人々が認識したからではないか。怖い感染症ならば、政府や都知事に言われなくても、国民は自動的に家に引きこもるだろう。
そう言えば、都知事は昨年6月に「東京アラート」なるものを発して、東京都庁を赤色にライトアップされていましたが、あれは良かったのですか?やっぱり明かりは消したほうが良かったということでしょうか。ちなみに先週金曜日の夜、都庁はブルー色に光っていた。「明かりを消しましょう」と主張している本家が明かりを点けているとは何事か!少し怒りを感じましたが、さすがに4月26日の月曜日の夜には消えている。都知事、明かりを消したいのなら、防犯や犯罪対策もお忘れなく!