成功する人とうまくいかない人の違い

今では10億円近くの銀行借り入れを行っていますが、50歳になるまではお金を借りたことが1度もありませんでした。

metamorworks/iStock

その理由は「利息を銀行に払うの馬鹿らしい」と思っていたからです。

しかし、少し考えれば、このような発想は間違っていることがわかります。

もし、借り入れ金利が1%だったとしても、それを上回る2%、3%で、そのお金を増やすことができれば、借りたほうメリットが大きいからです。

このように他者にメリットを与えることにより、自分もメリットを得ることできる仕組みを作ること。これがビジネスの基本です。

これはお金の貸し借りだけの話にとどまりません。

自分だけが利益を上げて、他者には1円たりとも儲けさせないという発想では、誰も一緒に仕事をしようとは思いません。共存共栄で双方にメリットが生まれる方法を考えることが、ビジネスを成功させるための必須条件といえます。

資産運用の世界でも同じです。個人投資家の中には、無料のセミナーに参加して、特別な情報を得ようとしている人がいます。

無料のセミナーで金融の基本を学び資産形成する方法を学ぶことに、まったく意味が無いとは言いません。しかし、それだけでは特別な情報を得られず、資産を大きく増やす方法は得られません。

他の人たちがコストと時間をかけて得ている特別な情報を、自分だけタダで得ようというのは、そもそも虫の良い話です。

無料の情報であればコストはかかりませんが、情報自体に価値がなければ意味がありません。それよりは優良な情報で、価格以上の価値があるものを見つけることに注力した方が有益です。

世の中の仕組みを理解している人たちは、コストと手間をかけて情報を収集し、それ以上の成果を手にしているのです。

どんな世界でも、成功している人とうまくいかない人の違いは、このような世の中の基本的な仕組みを理解して、自分に取り入れているかどうかで決まるのだと思います。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年5月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。