「ゆるい糖質制限」が最強の食事法かもしれない

糖質制限ではなく「ゆるい糖質制限」を数年間続けています。糖質を完全に絶つのではなく、食生活において炭水k物量を減らす工夫をストレスにならないように継続する自分なりのやり方です。

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例えば、ラーメンやうどんの専門店には行かない。パスタやご飯を食べる時も小盛にしてもらう。日本酒やワインだけではなくウイスキーを飲む。そんな風に、無理をしないで続けることを優先しています。

これは、健康に関する研究の第一人者であるカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の津川友介さんの本に影響されています。

最近、東洋経済オンラインに掲載された津川さんのコラムには、極端な糖質制限のリスクがデータと共に説明されています(図表も同コラムから)。

引用されているグラフのように、炭水化物の摂取比率と死亡率の関係は、U字の関係になっています。左が炭水化物の摂取量が少ない場合で、右にいくほど比率が高くなっています。グラフは、炭水化物摂取量が多すぎても少なすぎても不健康になってしまうということを示しています。

津川さんがコラムで再度指摘しているもう1つのポイントは、同じ炭水化物でも「白い炭水化物」と「茶色い炭水化物」があり、前者を控えて、後者を摂るべきだということです。

白米や小麦粉などは精製されていて「白い炭水化物」。玄米や全粒粉などは精製されていない「茶色い炭水化物」です。炭水化物の中でも、白い炭水化物を減らすことを意識すべきということになります。この点は、外食が多いとなかなか実践できません。

結論としては、茶色い炭水化物も適度に摂取する「ゆるい糖質制限」が最強の食事法ということになります。

玄米は食べるとお腹が痛くなることが多いので敬遠していました。短期的にウエストが細くなったり便通が良くなるだけではなく、長期的には、糖尿病、脳梗塞、大腸がんなどのリスクが減少するという成果もあるようです。

食わず嫌いで敬遠するのではなく、発芽玄米などを食べるように工夫して、例えば1日のうち1食だけ白米を玄米に変えるといったところから始めてみようと思います。

あ、そのためには土鍋や炊飯器が必要になりますね!100%外食依存生活からの脱却は果たして可能なのでしょうか?


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年5月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。