レンタルスペースの利用が人気化している訳

東京では緊急事態宣言がさらに延長されることになり、飲食店のアルコール提供は自粛。営業時間も20時までと制限されています。

最近はアルコール提供を開始したり、20時以降も営業するお店が増えてきましたが、まだお店のセレクションには制約があります。そんな中人気が出ているのが、時間貸しのレンタルスペースです。

私も六本木駅近くのレンタルスペース(写真)を運営していますが、最近人気が高まり、予約が取りにくくなっています。

これは、まだ会食をしたいと思っても、公に飲みに出かけたりできない人たちが、こっそりみんなで集まるために使っているからだと思います。未だに日本国内では、外で会食したり、お酒を飲んだりすることが批判されてしまう。同調圧力が強いのです。

この六本木の貸スペースの近くには、ドンキホーテが24時間営業しており、コンビニエンスストアも目の前にあってアルコールや食事の調達は簡単です。

お皿やカトラリー、調理器具などは全て備え付けで、自由に使えますし、アイランドキッチンも付いていますから、材料買ってきて料理をすることも可能です。

また、最近はUber Eatsやケータリングサービスも充実しており、出前で調達することも簡単です。

プライベートスペースなので、周囲の人たちを気にすることなく、ゆっくり楽しめます。しかも、飲食店で会食するより安上がりです。

レストランで本格的なプロの料理を楽しむのも良いですが、仲間で集まって持ち寄った料理を楽しむのも良いものです。

飲食店が本格的に営業を再開しても、このようなニーズはなくならないと思います。飲食の形態もこれからますます多様化し、特徴のない飲食店は容赦なく淘汰されていくことになるでしょう。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年5月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。