立民森ゆうこ議員「北朝鮮にワクチンを」どこの国会議員??

森ゆうこ議員「北朝鮮にワクチンを提供せよ」どこの国の国会議員??立憲民主党の驚愕の外交センス

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

本日は参議院本会議。私も今国会おそらく最後となる質疑に立ち、環境省のレジ袋・プラ製品有料化(小泉環境大臣からは塩答弁…)や東京都の情報隠蔽姿勢、里親委託率向上からトランスジェンダー課題まで多岐に渡る政策提案を行いました。

維新や私もかねてから提言してきた、WHOへの台湾参加を認める決議案も全会一致で可決された他、医療的ケア児に関する議員立法も成立し、大きく物事が動く一日となりました。

一方で、午後に開かれていた北朝鮮拉致対策特別委員会においては、最大野党・立憲民主党所属の森ゆうこ議員から耳を疑うような質疑がなされており、心から驚きました。

「余っているワクチンがあるのだから、北朝鮮に提供せよ。日本には本気度(?)が感じられない」

ということを、喧嘩腰の態度でひたすら官房長官や外務大臣に詰め寄っています。

切り取られた動画部分だけで判断するのは失礼なので、冒頭から質疑内容を確認させていただきましたが、森ゆうこ議員のロジックはこうです。

・長年に渡り、拉致問題が進展しない。新たなアクションが必要だ
・その新たなアクションとは、制裁を緩和することである。
北朝鮮がどんな反応をするかは知らないが(!)、こちらが優しさを見せればきっと何かが起こるはず

・むしろ優しさを見せない日本政府は拉致被害を解決する気がない
・具体的には、日本は沢山のワクチンを確保したのだから、それを北朝鮮に提供せよ
・(ワクチンを途上国などに分配するCOVAXがあるという政府答弁に対して)北朝鮮はCOVAXからワクチンを受け入れると査察がセットだから嫌だと言っている。なので、個別に助けるべきだ

・とにかく北朝鮮にワクチンを提供するというメッセージを出せ。出さない日本政府は怠慢だ!(要旨)

思わず一連の質疑を見ていて、「どこの国の国益を代弁している議員なんだ?!」とPCの前で叫んでしまいました。いや、本当に目も当てられない。

拉致問題の解決が行き詰まっているから、新たなアクションが必要だ。ここまではわかります。

実際、自民党議員も「医療提供とバーターに、北朝鮮に拉致被害解決を強く求めるべきだ」と提言したこともあります。外交ですから、きちんと戦略的な目標を持って行動することが重要です。

しかし一連の質疑を見ると明らかな通り、森ゆうこ議員はただ「とりあえず制裁姿勢を緩和せよ、もっと日本から歩み寄りを見せろ」と無責任に迫っているだけです。

「北朝鮮側が何をするかはわからないけど」とまで自分で言っています。それ、何もしないってことですよね…。

まさに盗人に追い銭。お金をさらにあげれば盗まれたものが返ってくるかもしれないって、いくらなんでも国際外交では通用しない無茶苦茶な考え方ではないでしょうか。

さらに度し難いのは、COVAXという仕組みで余剰ワクチンは国際社会に提供できるという政府答弁に対して、

北朝鮮は、査察とセットになるCOVAX経由でのワクチンは嫌だと言っている

という謎の擁護をしていることです。

いや、査察を拒んでいるって、それは相応の理由があるわけですから、ますます直接支援を提案することには危うさ&何らかの思惑が感じられてなりません。

ワクチンを求めているのは、北朝鮮だけではありません。

というよりむしろ、政府側が答弁している通り、北朝鮮は公式にはワクチンが欲しいと求めていません(森議員はどこからニーズを掘り起こしているのだ?)。

きちんとCOVAXの仕組みを受け入れて声をあげている途上国が多くある中、また台湾のように日本と友好関係にある国々が助けを求めている中。

拉致被害を解決する気もなく、日々ミサイル実験で挑発を繰り返してくる国家に対して、優先的にワクチン提供をする理由は1つもないと言って良いのではないでしょうか。

このワクチン外交方針・安全保障戦略は、立憲民主党の公的な見解なのでしょうか。

このようなセンスの政党が野党第一党であることに、私は心から懸念を感じます。万が一彼らが政権を取ったら、ワクチンが北朝鮮に提供されるんですよ?

まさに「結局は自民党が一番マシ」という、一強多弱の状況を自ら作り出しており、自民党は敵失で助けられている状況が続きます。

この状況に一石を投じるには、現実的な安全保障と抜本的な内政の改革策を掲げる政党が躍進するしかありません。

決意をあらたに政策論争に臨み、拉致被害の解決には私たちも全力を尽くしてまいります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年6月11日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。