自民党の外交部会と外交調査会は昨年2020年7月6日、党本部で合同会議を開催。(中国国家主席)の国賓来日を中止するよう日本政府に求める対中非難決議案の扱いについて協議した。しかし、一部の出席者から来日中止を要請するのは望ましくないとする慎重論が上がり、結論は持ち越されたとの報道がかつてあった。
そして2021年6月、ウイグル人への人権侵害を行う中国政府を非難する国会決議が見送られた。立憲民主党、国民民主党、日本維新の会などは決議案を了承したにも関わらず、自民党・公明党が逡巡したというのだ。これについては、公明党が潰したとの声も聞かれるが、同党の副代表の北側一雄氏が「(公明党が)決議を止めたという話は全くない。自民党がまず党内で一致しないといけないが、最終的にそこまでに至らなかったと認識している」と述べていることから、決議見送りに大きく影響を与えたのは、自民党内の議員の可能性が高い。
昨年の対中非難決議案の時も、会議において「日中関係を壊すような文言はいかがなものか。修正すべきだ」(河村建夫元官房長官)との意見があったように・・・。
今回も対中非難決議の文案に承認のサインをしなかった議員がいたという。ジャーナリストの有本香氏によると、それは、二階俊博(自民党幹事長)、林幹雄(自民党幹事長代理)であるようだ(有本香「誰が対中非難決議を潰したか?全野党は承認も自民党内にあんまり興味ないんだと言い放つ人物」『夕刊フジ』2021・6・18)。
中国によるウイグル人弾圧をアメリカがジェノサイド(集団虐殺)と認定し、EUも人権侵害として制裁に踏み切ったにも関わらず、日本政府はこの体たらく。日中友好と言えば聞こえは良いが、外交の観点から見れば、それは一方的な媚びへつらいに過ぎないことが多い。
中国海警局の船が毎日のように沖縄県・尖閣諸島を脅かしているが、親中派の議員は、中国政府要人と友人なのだから、乗りこんでいって、怒り抗議し、この動きを止めるくらいしなければいけない。しかし、そのような話は聞かない。おかしな事を友人がしたならば注意・忠告する。それが親友というものだろう。何をされてもニコニコと笑っている、それは単なるお人好し、バカだ。日本がジワジワと侵食されているのに、無条件で、習近平の国賓来日を求めるなど、お人好しにも程があるだろう。
おそらく、中国政府要人は、日本の親中派議員のことなど真の友人とは思っていないし、都合の良い時だけ利用できればと考えているだけだ。親中派議員よ、目を覚ませ!