こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
河井元法相に懲役3年の実刑判決 参院選の買収事件 東京地裁
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210618/1000065918.html
河井克行氏に懲役3年の実刑判決が下され、政界になかなかの衝撃が走っています。
大臣職はもちろんのこと、議員辞職もしているので、これまでの「相場」からすれば執行猶予がつくものかなと私もぼんやり考えていました。
なので実刑判決には少なからず驚きましたし、おそらく河井克行氏本人や弁護人にとっても予想外だったのではないでしょうか。
勿論、厳しい判決に異論はないですし、むしろ歓迎です(高裁でひっくり返るかもしれないけれど)。
「政治とカネ」に対する世間の見る目はどんどん厳しくなってきていますし、こんな前時代的で典型的な買収汚職は、前例などに関係なく厳しく裁かれて当然だと思います。
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ただ前例との比較・相場は良いとして、もらった側とあげた側の不均衡については気になります。
あげた側は懲役刑、もらった側は無罪放免(不起訴)…。
公職選挙法の買収は、あげた方はもちろんのこと、本来的にはもらった方も罪に問われます。しかしほとんどの場合で、もらった方はこれまでも不問に処されてきました。
「もらう側も犯罪、厳しく罰せられる」という考えが浸透しない限り、こうした選挙買収を根絶することは難しいのではないでしょうか。
菅原一秀氏が香典や会費をバラまいていた件にしても、もらう側が
「いやいや先生、それをもらったら我々も捕まっちゃいますので(汗)」
と断れるような空気を、適切な裁きを下すことによって醸成することが大切なわけです。
選挙買収事件 受領現金「寄付せず」 広島市議、公判証言を覆す
https://mainichi.jp/articles/20210616/k00/00m/040/039000c
実際、もらった側の自民党地方議員も虚偽証言を繰り返すなど、相当な問題が散見されています。
100人もの買収が認定されながら、その全員が不問(不起訴)というのは、今の世論から考えても納得し難いものがあるのではないでしょうか。
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そして買収の原資となったであろう1億5千万円もの活動資金を提供してきた自民党本部にも、当然のことながら説明責任が残っています。
もらった側もあげた側も多くは自民党の議員で、さらにはお金の流れについて幹事長以下誰も責任を取ろうとしない。昭和の時代から続く自民党の金権政治体質は根深いものがあります。
逮捕者や被疑者になった場合に歳費を差止めたり、当選無効になったら歳費を返納させる法改正案も、結局与党側はポーズだけで今国会での成立は見送りになりました。
自民党にやる気が無いのなら、我々が政治改革をリードします。取りまとめた骨子案を、臨時国会に提出することも睨んで調整中です。
きたる都議選・衆院選では「政治とカネ」の問題についても重大な争点として、しっかりと議論を戦わせていきたいと思います。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年6月18日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。