ワクチンがあぶり出してくれた、関わりたくない「困ったちゃん」

FrankyDeMeyer/iStock

今週、母親の新型コロナウィルスワクチンの2回目の接種に同行しました。北参道にあるクリニックは、受付から接種まで手際良く、親切な看護師さんがサポートしてくれ、ストレスなく終わりました。

ただ、残念なことに会場にいた80歳前後と思われる女性が、接種の後の説明が無いと騒ぎだし看護師にクレームしている光景に出くわしました。看護師さんが平謝りで、業務が滞り、周囲に気まずい雰囲気が漂っていました。

クリニック側にも落ち度があったのかもしれませんが、周囲を顧みることなくヒステリーを起こし、大人の対応が出来ないわがままな年寄りに、何だかげんなりしました。こんな人たちと毎日関わらなければならない医療関係者の方は、本当に大変だと思います。

また、ワクチン接種が進む中で出てきた、もう1つの「困ったちゃん」は、SNSでコロナワクチン陰謀説を唱える人たちです。

ワクチン接種は個人の自由というのには賛成ですが、デマを流して関係無い人たちの接種を妨害したり、不安にさせたりするのは悪質です。そのような行動の理由は分かりませんが、もし本当に信じていて正義感でやっているとしたら、「情弱の困ったちゃん」です。

「ワクチンを打つと5年以内に死ぬ」「ワクチンを接種すると5Gに接続される」といった、科学的根拠の無いデマは信じてはいけません。少なくとも医療の専門家ではない素人のこの手のコメントは、無視した方が賢明です。

新型コロナウイルスやワクチンに関しては、100%正しいことはわかっていません。その中で、科学的なデータの中から確率的にもっともリスクの低い方法を選択するのが正しい対応です。

個人的には、薬剤師の方が作成したこちらのサイトが客観的で、ロジカルな説明が理解しやすいと思い、参考にしています。

私も一日も早くワクチン接種して欲しいと思ってますが、新聞に折り込まれている区報(写真)を見ると、どうやら7月にならないと順番が回ってこないようです。

ワクチン接種はまだですが、私には「関わってはいけない困ったちゃん」が誰なのかをあぶり出してくれるという思わぬ効能が既にありました。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年6月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。