りそな銀行よ、お前もか

個人と複数の法人が複数の銀行からお金を借りていることもあり、銀行口座の数は20近くあります。その中のメインでお取引している「緑の銀行」こと、りそな銀行の赤坂支店の窓口が、実質的に新橋支店に併合されるというお知らせのハガキが届きました。(画像をブログでみる)

銀行が合理化を進めている影響で、各銀行の支店やATM端末が次々と廃止・統合されて、利便性が下がっています。

今回のお知らせは、ローマのカエサルではありませんが「りそな銀行よ、お前もか!」という気分です。

赤坂支店は、自宅から歩いて1分ほどで、窓口の方もいつもとても親切。月末以外は空いているのが快適でした。逆に言えば、それくらい利用者が少ないから、合理化の対象になってしまったのかもしれません。

りそな銀行赤坂支店だけではありません。六本木1丁目にあったきらぼし銀行のATMコーナーは廃止され、最寄の支店は麻布十番になってしまいました。

ATMが無いと通帳の記帳ができません。毎月の家賃の受け取りや、ローンの返済で、口座の動きがある銀行は最低でも月に一回は必要な手続きです。

ネットバンキングを使えば良いと思うかもしれませんが、多くの銀行は法人口座のネットバンキングに月額の利用料を徴収しています。ネットにして窓口の負担が減るとなぜ利用者がコストを負担することになるのか良く分かりません。しかも、コストだけではなく、設定手続きも煩雑で、セキュリティに配慮しすぎているせいか、使い勝手も悪いので、利用する気にならないのです。

tupungato/iStock

これから心配なのは、取引のある地方銀行の支店がどうなるかです。神奈川の地銀や千葉の地銀は、元々東京23区にはあまりATMや支店が無く、今でも最寄りの店舗まで結構な距離があります。

銀行のATMや窓口が減っていくのは、厳しい収益状況を考えれば仕方のないことかもしれません。ただその際には、使いやすいネットバンキングを追加コストなく使えるようにして欲しいと思います。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年7月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。