無観客の東京オリンピックで心配な「日本人選手への影響」

東京オリンピックが始まり、私もアスリートの熱い戦いに声援を送っています。もちろん応援するのは日本人選手です。昨日は、お家芸の柔道で日本人金メダル第一号が生まれました(写真はNHKのサイトから引用)。競技自体にも感動がありますが、競技が終わってからのインタビューには、結果に関係なく心を打たれます。

NHKより

今回の東京オリンピックは無観客で開催することに決まり、声援は会場の中では直接届きません。テレビの中継を見ていても、関係者だけが見守る中で、選手は黙々と競技をしています。

私はアスリートではありませんから、会場でも観客の応援が、選手のパフォーマンスにどれぐらいの影響を持つのか分かりません。

選手によっては、観客など関係ない。むしろ、ヤジで集中力を削がれたり、余計に緊張するから、無観客の方が競技に集中できるという人もいるでしょう。

でも、サッカーでも、ホームとアウェイでは、結果が変わってくると言います。やはり、地元の人たちの会場での懸命の声援は、心強いものなのではないでしょうか。

もしそうだとすれば、開催国である日本の選手にとっては、無観客によって地元の観客からの会場での声援というホームのアドバンテージを得られないのは、残念な面があると思います。

どんな状況でもベストのパフォーマンスを出せるのが一流のアスリートと言ってしまえばそれまでです。どこの国の選手もオリンピックという檜舞台に向けて、精一杯の努力をしてきているのは良く分かります。日本の選手だけを贔屓してはいけないのかもしれません。

でも、映像を見ていると、日本人選手に少しでも良い環境で競技して少しでも良い成績を出して欲しいと自然に思ってしまいます。

無観客でのオリンピック開催は、リアルな競技を観たいというファンの夢を奪いました。せめて、日本人選手の活躍には悪い影響を与えないようにと祈るばかりです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年7月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。