日本の若者に会場観戦させたかった東京オリンピック

日本人アスリートのメダルラッシュが続いていることもあり、東京オリンピックが盛り上がっています(画像をブログで見る)。開催前は否定的だった世論も変わりつつあるようです。

金メダルを獲得したソフトボール NHKより

競技を見ていて改めて感じるのは、オリンピックは最高の教育コンテンツだということです。

世界中から、一流のアスリートが集まり、これまでの人生を凝縮し、全ての想いを込めて全力でプレイする。競技によっては、わずか数秒のためにコツコツと努力を続け、それが花開く瞬間なのです。

そんなアスリートたちを見ていると、そこから得られるものがたくさんあると思います。

例えば、あきらめない気持ちです。卓球ミックスダブルスや、スケートボードストリートなどの劇的な逆転を見ていると、最後まで全力を尽くすことの大切さが実感できます。

また、切磋琢磨しながらもライバルをリスペクトし合う関係も、スポーツから学べる大切な人要素といえます。

そして、オリンピックによって、日本ではなく世界を見据える発想が生まれます。海外に行ったことの無い子供でも、世界で活躍してみたいという気持ちが生まれ、広い視点で自分も目標設定をするきっかけになります。

テレビ観戦でも充分にその熱気は伝わりますが、やはり会場でリアルに応援することで、記憶に残る経験になります。

観客数を減らして感染対策を万全にした上で、若い世代に会場観戦してもらう。それが、日本の未来を変える力になると言うのは、大げさではないと思います。

夏休みの子供たちに、最高の教育コンテンツをリアルに見てもらうチャンスが、無観客開催で無くなってしまったのは、本当に残念です。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年7月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。