SNSでの配信は気がつかない間に、自分の個人情報を撒き散らし、リスクになっていることがあります。
例えば、旅行に来ていることをリアルタイムにアップすれば、自宅が留守だということがわかってしまいます。戸建ての家に住んでいるように人は、家族旅行の写真をリアルタイムに載せるのは、泥棒さんに自ら情報提供するようなもので危険です。
そんなリスクを避けるためのアリバイ工作が、時差投稿です。旅行から帰ってきてから、時間をズラして写真をアップすれば、居場所を特定されるリスクが回避できるのです。
コロナ禍でも相変わらず旅行の写真や、レストランでの食事の写真、あるいは友達とのイベントの様子などをSNSにアップし「時差投稿です」とコメントを追加している人が目に付きます。
しかし、このような最近のSNS上での「時差投稿」コメントには、別の目的があります。
それは、新型コロナウィルス感染による自粛ムードが続いている中で、ゼロコロナを目指すような人たちからの批判を避けるためです。
最近の動きを見ると、新規要請者数の数は減り始め、医療機関のキャパシティーにも少し余裕が出てきているようです。
飲食店のアルコール提供の自粛が要請されていますが、東京ではアルコール提供を再開するお店が増えています。
また、以前は会食やイベントに否定的な人が多かったのも、風向きが変わってきています。
家族で旅行に出かける人も増え、都道府県をまたぐ不要不急の移動も、徐々に増えてきているように見えます。
そんな中でも、未だに日時をあいまいにすることで、世の中の自粛要請のムードに逆らっていないことをアピールするかのような「アリバイ工作」。
日本社会の同調圧力の強さと、ネット上でのバッシングに対する恐怖を感じる人が多いことがよくわかります。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年9月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。