経営危機に陥っていた恒大集団が、23日の期限までにドル建て債券の利払いをできなかったと一斉に報じられました。
恒大集団は事業内容を広げすぎて、資金調達に行き詰っていたと言われます。過去にも政府の救済で生き延びてきた経緯があります。
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この規模のショックは吸収できると言った見立てから、中国経済の減速の引き金になるとの見立てまで、状況は不透明です。
中国恒大集団の負債はGDPの約2%。今月の利払い乗り切るのか?その後も、負債の半分は建設会社等仕入れ先買掛金らしく、加えて個人の住宅購入者への前受金債務等、実態経済への波及が膨大。日本のバブル崩壊後の不良債権処理を担当した私から見ても難物。中国のリーマンと評する華僑経済人も。連鎖は?
— 片山さつき (@katayama_s) September 20, 2021
さらに、世界的な不況になるとの指摘も。
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他部門への影響も出てきたように見えます。中国恒大集団の電気自動車(EV)部門は、一部従業員の給料の支払いが滞っているほか、工場の設備機器納入業者への支払い等が遅延しているそうです。
やることが雑すぎる。中国恒大は、EV事業の支払い止めて、取り敢えず利払いはした、という事の様だ。https://t.co/WObub3ZikT
— ボヘカラ (@BOHE_BABE) September 23, 2021
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GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も96億円ほど投資していますが、担当者によるとGPIFの運用資金から見ると規模がかなり小さいので「直ちに年金運用への大きな影響はない」そうです。
【中国・恒大集団の大株主リスト】
第9位、年金(GPIF, Japan)笑 pic.twitter.com/vNB4FTgsIN— Tochi (投資8年生、FIRE4年生!) (@Tochi_FX_trade) September 17, 2021
今回支払えなかったドル建て債の支払いの猶予期間は30日間ですが、その間の動向が注目されます。
中国経済は、恒大集団だけでなく、ほかにもこのようなの破綻懸念が現れないか、慎重に見極めていく必要があります。