Dappi問題は「自民党の大スキャンダル」なのか

アゴラ編集部

小西洋之議員が名誉毀損訴訟を起こしたDappiというツイッターアカウントが「自民党と取引のある法人だった」ということが騒がれていますが、このどこが問題なのでしょうか?

国会でも森ゆうこ議員が問題にしました。

Dappiというアカウントをもっているのは東京都内のIT企業で、自民党と取引があることは確認されています。問題はその行為が違法だったのかということです。

IT企業が自民党と「取引関係にあった」ことは違法なのでしょうか?

これは事実無根の印象操作です。Dappiと広島の選挙違反は何の関係もありません。Dappiのツイートは、国会中継を切り取ったものが多く、特定の政治家の利益のためにやっていたとは思えません。

Dappiが自民党だけを応援していたわけでもありません。

Dappiが自民党と特別な関係にあったわけでもない。BuzzfeedはDappiが「自民党の内部情報を事前に入手した」と報じましたが、それは誤報でした。

そもそもDappiの関係する企業は、自民党とどんな取引をしていたのでしょうか。自民党の川松真一朗都議は、名指しされている企業と自民党の取引があったことは認めていますが、その業務内容はサーバの維持管理や講演会の書き起こしなどで、Dappiのツイートの内容とは無関係だと言っています。

DappiがこのIT企業の社員のアカウントだったことは間違いないようですが、それが自民党から依頼された宣伝活動だったとは考えられません。平日の昼間にやっていたのは、会社のコンピュータからやっていたなら当然でしょう。

ネット上で国会中継の動画を出すのも、政治家の批判をするのも自由です。それが個人だろうと法人だろうと何の問題もありません。総選挙を前にして自民党と取引すること自体が違法だとか犯罪だとかいう話は、それこそ誹謗中傷として選挙違反になる可能性があります。