旅の贅沢は、新幹線よりローカル線で味わえる

banabana-san/iStock

糸魚川から富山まで移動する際、時間の余裕があったので、新幹線ではなくローカル線を使ってみました。

糸魚川から泊(とまり)までは日本海ひすいライン、そしてそこから富山まではあいの風とやま鉄道で、各駅停車の小旅行を楽しめました。1両しかないディーゼル車です。

新幹線で行けば30分ほどの距離ですが、ローカル線は乗り換えの待ち合わせも含めて1時間半以上かかりました。でも、日本海を見ながらのんびりと揺られていくのは、何とも旅情をそそられます。

新幹線に乗っているのは、ほとんどが観光客です。でも、ローカル線は地元の人たちが通勤や外出の足として使っています。現地の生活感を感じることができるのも楽しいものです。

若い頃は、旅行というとスケジュールを立てて観光スポットを駆け足で巡るといったことをしていました。しかし、効率重視で旅行に出かけて観光地を転々と移動するだけでは、何だか味気なく物足りないと感じるようになりました。

富山駅に着くと、ホテルに荷物を預け目的もなく街中をフラフラと歩いてみました。良い天気の中で、知らない街を歩きまわると、何となくその街の雰囲気がわかったような気がしました。

夕方まで特に予定もなかったので、のんびりと現地の名物の「白えび」を味わい、カフェでのんびりと時間を過ごし、ホテルの露天風呂に入ってリラックス。

旅とは、日常から離れることです。予定に追われる日々から解放され、非効率に時間を過ごせば過ごすほど、その価値が高まると思います。そんな自由で制約の無い時間こそが旅の一番の贅沢とも言えるのです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年10月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。