今回は自民も立憲も負けたとみるのが正しい

コロナも選挙も専門家の予測や解析は全く用をなさないので素人がデータ解析してみた。

metamorworks/iStock

専門家とマスコミの予想が全く当たらない事が分かった2021年

衆院選終わりました。

コロナの予想も専門家のいうことは全く当たりませんでした。五輪やったら修羅の国になるはずがゼロコロナになっちゃうし、緊急事態宣言を解除したらリバウンドするはずがゼロコロナのままだ。クラスターはイベルメクチンを処方しまくった衆院選候補の医者の選挙事務所でしかでない。これなにかのギャグですか。

ところが今度は衆院選の予想を全てのメディアと専門家が外しまくった。
感染症の専門家とは違い、きちんと謝罪しているのが根本的に異なりますが。。。

衆院選予測はまたも各社が外す結果に、情勢調査の実情と限界

今回の選挙では出口調査でも外しまくってる。画像お借りします。

もともと世論調査はメディアによって大きく振れ幅があります。

以前こういうブログを書きました。

読売と朝日の内閣支持率調査はなぜこんなに結果が違うのか、再び

要するに世論調査では

「朝日新聞ですがアンケートにお答え下さい」
「フザケンナ!」ガチャ!!

「読売新聞ですがアンケートにお答えください」
「フザケンナ!」ガチャ!!

という状況が生じるため、そのメディアのカラーによって大きな振れ幅が生じるわけです。基本的には左寄りのメディアは左寄りの人たちが喜んで答え、右寄りのメディアは右寄りの人たちが喜んで回答する。だから

■読売新聞
Q あなたは、安倍内閣を、支持しますか、支持しませんか。
答 1.支持する 51    2.支持しない 38    3.その他 3   4.答えない 8

■朝日新聞
Q 安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
答 1.支持する  40(41) 2.支持しない 41(40)()内は10月17、18日

みたいなブレが生じる。↑のブログを書いた後で大手新聞社や調査会社の人たちから「その通りです」という言葉を頂きました。しかし今回はちょっと違っていてやや政権寄りの日テレ、フジでも自民を低く見積もり、立憲を高く見積もった。特にフジはもっとも右寄りのフジサンケイグループなのにもっとも外してかなりの大恥です。

本日はこれはどういうことなのか、マーケッター感覚で仮説を立ててみようと思います。後出しじゃんけんなので狡いと言われるかもしれませんが、どうせ素人ですからね。

今回は自民も立憲も負けたとみるのが正しい

結果表を見ますと

自民も立憲も大きく票を減らしてるわけですよ。

で、それがどこに流れたかというと、明確じゃないですか。

●立憲(-14)+共産(-2) → 国民(+3)とれいわ(+2)・・・・そして後述するけど維新!
●自民(-14) → 維新(+30)と公明(+3)

維新は増えすぎですが、これはいままで自民にお灸を据える意味合いで最大野党の立憲に投票していた層が、あまりの立憲のていたらくに

「さすがに立憲に投票するのはなあ」

そうだ、維新と国民だ

になった可能性が高いと思うのです。逆に共産党の支持者の中には「なんだと立憲ごときと提携するのか」とお怒りになり、もっとバラマキ感の高いれいわに投票した人が多いと見ます。

ところが事前調査ではこういう人たちの動向は「支持政党無し」ですから出てこない。アンケートの設問を見たら分かります。わたしも大学時代に世論調査のバイトをしましたが、こういう事前調査でははっきりと支持政党がある人以外は
「どの政党に投票しますか」
「まだわからない」
になるだけで全く拾えません。

そもそも支持政党がない人たちが4割いるのですからその回答が全く拾えないわけです。

つまり従来の事前の調査では、もはや選挙の事前予測は成り立たなくなっている可能性があります。特に今回はコロナですべての大手メディアが国民の信頼を相当に失いました。過度にコロナの不安を煽り立てていたのにいまやゼロコロナ。怯えきって家に閉じこもっていた層も「あれ、なんか変だな」と気づいているし、結果として

新聞やテレビ、なんかいうことが事実と違う?!

になっているのはいなめないと思います。メディアの信頼度に対する調査はメディア自身はほとんど行わないのですが、コロナの女王の岡田晴恵さんのテレビの登場機会が激減したことからも、最初は怯えきっていた高齢者も「なんか、変」と思い始めたのではないかと考えるわけです。

で、投票所の出口調査でもどのメディアの質問にも無党派層は回答を拒否した。明確な支持母体のある立憲の支持者は断らずに回答したと考えると出口調査では立憲が非常に有利に出たと考えることができます。単なる仮説です。w

これからの政党はどうなるか

こちらは朝日新聞の出口調査です。

↑にも書きましたが、聞いているのが朝日新聞ですから、左に大きく振れていると考えて見てください。

1 若い世代ほど保守的
2 立憲と共産は高齢者ほど支持されている
3 高齢者は右と左で明確に分かれている
4 維新の支持層は30~50代の現役

ということがわかります。朝日バイアスがかかっているので、実際には立憲と共産はもっと少なく、自民や維新はもっと高い。

つまり団塊の世代に共産や立憲の支持が多く、団塊ジュニアの次の年代層は維新が強い。つまり自民に不満がある層が多い。

人口ピラミッドを見てみましょう。

現在

そして10年後

現在、人口が多いのは団塊の世代の70-74歳。つまり立憲や共産のメイン支持層ですが、2030にはそうしたみなさんは鬼籍に入ったり認知症になったり歩けなくなったりして投票率ががっくりと落ちます。代わって台頭するのが現在45~49歳の団塊ジュニアです。この人たちが高齢になって暇になったら投票率も上がります。

つまり

維新や国民民主のような政党が躍進し、左派政党は激減

ということが簡単に予測できます。

自民も票を減らすのは確実で、近い将来は「自民・維新連立政権」が誕生する可能性が大きいと思います。

まあこれは現在のデータからの仮説ですので、コロナの変異株の登場と同じく維新や国民にも悪質な変異株が出てきて大騒ぎになったら状況はすぐ変わりますよと付け加えて本日のエントリーを終わります。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2021年11月1日の記事より転載させていただきました。