小室圭・眞子様騒動を、秋篠宮家がそもそもダメだからと云った批判をする人が多いが、それはおかしい。
むしろ、秋篠宮家は、公務については、皇后陛下が海外訪問が難しいなどの状況のなかで、その分を八面六臂の活躍をされている。眞子さまだって、公務については評判が良かった。また、子供たちの教育も非常に厳しくやってこられた。
むしろ、眞子様の問題は、その厳しすぎた反動がきたということもあるし、悠仁さまの教育に力を入れすぎて、眞子さまたちへの配慮が手薄になった面もあるくらいだ。
また、ほかの皇族方のところでは、いろんなことがうまく云っているのがといえば、なにもそんなことはない。結婚でも守谷絢子さんの結婚「パーフェクト婚」などといわれているが、普通に取り運ばれてお子様も生まれたと云うだけである。
どうしてこんなことになったかといえば、皇室という素晴らしいシステムが組織として機能不全になったからだ。
皇室を支えていたのは、やんごとなき方々が素晴らしいDNAを引き継がれているからだけではない。それを支える制度、人材、習慣があったからこそである。明治以前には京都御所で公家衆たちが専門分野をいかしながらこれを支えた。
明治になって、近代国家にあったシステムに改変する必要が出たが、伊藤博文ら維新を支えた政治家なども加わって、大議論をしながら西洋の王室なども研究して近代皇室をつくりあげた。
ところが、戦後になって、華族は廃止され、皇族も少なくなり、政治家は皇室の問題に口出しすることを怖がるようになった。そのなかで、皇室は一般国民と同じであるほうがいいという大衆化路線に向かった。
また、皇族の方々は学友とかジャーナリストなど個人的な友人以外とあまり交流されていないし、首相など政府要人との対話は非常にまれにしかされていないのは国際的に見て異常である。
エリザベス女王の伝記映画であるNetflixの「ザ・クラウン」などをみたら、どれだけ、女王と首相が話し合っているかが分かるだろう。
また、天皇ご一家や皇族などが意見交換したり話合ったりされることも少ない。家族の問題でも、互いに干渉しないようにされているといってもいいくらいだ。もちろん、大正天皇の貞明皇后のようにゴッド・マザーとして皇族を統率しようとする方などいない。
そういう、ことから今の皇室は問題が山積しているし、そういうことの帰結として、国民に分かりやすい形で吹き出たのが今回の問題だ。
これから、悠仁様の帝王教育やお妃選び、佳子様や愛子様の結婚相手探しが待っているし、三笠宮家のお二人や高円宮家の長女の結婚だってこのままにしておくのかという問題がある。
大事なことは、システム全体をうまく動くようにどうしたらいいかを、陛下を始め皇族、宮内庁、そして政府がいっしょになって知恵を出しあうことでないか。