どうも世紀の愚策に終わりそうな5万円クーポン券発行
公明の提案を無碍に断れないのだろうが、5万円のクーポン券支給に給付額の何倍にもなるような経費をかけてのクーポン券支給事業などサッサと止めるに限る。
参議院選挙の直前にクーポン券支給をやると、公明の皆さんはご自分たちの手柄のように宣伝するつもりかも知れないが、多分クーポン券の支給事業は裏目に出る。
公明党はこういう愚策に拘泥しない方がいい。
その内に公明党の支持者の間からも、公明党は一体何をやっているんだろう、などと批判の声が上がるはずだ。
自民党は如何にも公明党から首根っこを押さえられているような感じだが、いつまでも公明党のごり押しに付き合っている必要はない。
ダメなものは、ダメ、と言い切っても、そろそろいいはずである。
少しづつ軌道修正しながら、あくまで中庸を貫こうとしているように見える岸田さん
ちょっと物足りないと感じられる方もおられるだろうが、私は、今の岸田さんくらいのペースでいいのだろうと思っている。
どんな事態になっても慌てて物を決するようなところが見られないから、まず大きなミスを犯しそうにない。
政府の失策を咎めだてしようと身構えておられた方々からすると、いつの間にか肩透かしを食らったような気になるだろうが、岸田さんは世論の反応を窺いながら徐々に軌道修正をして、結果的に大きな間違いをしないで済んでいるようである。
評判の悪い5万円クーポン券支給問題も、どうやら事実上自治体の要望どおりに落ち着くようだから、この問題で岸田内閣が窮地に追い込まれる虞はなさそうだ。
北京オリンピックの外交ボイコット問題についても然り。
閣僚級の派遣は事実上見送ることになったようだから、後はこれをことさらに外交ボイコットと喧伝するかどうかの問題になる。
私は、岸田さんはなかなかの存在だと思っている。
別にことさらに何かをしているようには見えないが、とにかくいつの間にが紛糾の種が小さくなっているのは確かだ。
まあ、これも一種の人徳かも知れない。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2021年12月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。