一線を軽々と越えた文科省:オミクロン濃厚接触者は大学受験不可に

オミクロン株感染者と濃厚接触者とされた大学受験生は、症状の有無にかかわらず受験は認められないことになってしまいました。

オミクロン接触者の受験不可 文科省が大学入試指針改定
文部科学省は24日、国公私立大の個別入試における新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインを改定し、オミクロン株感染者の濃厚接触者は症状の有無にかかわらず受験…

文部科学省は、国公私立大学の個別入試における新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインを改定し、各大学に通知しました。

写真AC

今までは濃厚接触者も、次のような条件で受験を認めてきました。

  1. PCR検査などで陰性
  2. 試験当日も無症状
  3. 公共交通機関を利用しない
  4. 別室で受験

しかし、オミクロン株の濃厚接触者は宿泊施設での隔離とされたため、この内容が改定されることになりました。「濃厚接触」の定義も、同じ航空機に搭乗した人全員が該当するなど拡大されています。

文科相は追試等の対応を求めていますが、そのようなリソースはあるのでしょうか。決定者の無責任を現場力でうやむやに乗り切ってしまいそうな気もしますが。その被害者は受験生です。

オミクロン株 濃厚接触者 大学入試は“追試で対応を” 文科省 | NHKニュース
【NHK】「オミクロン株」の感染者の濃厚接触者は宿泊施設での14日間の待機が求められていることを受け、文部科学省は要件を満たした濃…

受験生は濃厚接触者にならないよう、さらに行動が制限されてしまうことが心配されます。

政府のオミクロン対策を抜本的に変えないと、取り返しがつかなくなるという指摘が多く見られます。

目先の支持率のために将来を犠牲にするのはくだらないという指摘は深刻です。

コロナの危険性を声高に訴えていた人たちでさえ、この対応に疑義を呈しています。

文科省は、感染対策を徹底し受験生が不利益を被らないように、追試や振り替え受験で各大学に対応するよう求めていますが、その具体的な対策は現場任せになるようです。

失敗の本質は変わらないようです。