アマゾンのカスタマーレビューについて

野北 和宏

アゴラの呉座勇一さんの記事で、アマゾンのカスタマーレビューのことに言及した記事を読みました。

「Amazonカスタマーレビューの悩ましさ」

Amazonカスタマーレビューの悩ましさ
昨今、一般書を発表した者にとって最も悩ましいのは、Amazonのカスタマーレビューだろう。ここでどう評価されるかが本の売り上げにも影響する。それでいてレビューは玉石混淆である。 批判は真摯に受け入れるべきだろうが、的外れな罵倒...

それによると、「批判は真摯に受け入れるべきだろうが、的外れな罵倒・中傷も少なくない。単に汚い言葉で罵っているような類であれば読者も無視するから問題ないが、もっともらしい主張を展開しているものは厄介である。」「もっとも、上掲のレビュアーは拙著を読んでいるからまだ良い。残念ながら、読まずにレビューを書いていると思しきものも少なくない。」

レストランガイドのWEBでも、ヤラセや営業妨害と思えるようなカスタマーレビューが問題となっていますが、アマゾンのカスタマーレビューも、相当多くのレビューがなされて(星の平均値が統計的に意味のあるほどの数)いないと、呉座さんが懸念しているような営業妨害を排除できないように思います。

僕自身は、10年ぐらい前から、面白かった本、他の人にぜひ読んでもらいたい本など星4つか5つの本しかアマゾンのカスタマーレビューに投稿しないようにしました。そして、色々な文学賞受賞作や、僕がフォローしている方々のお勧め本などを中心に読むようにしています。

趣味でオーストラリア関係本の蒐集をやっていますが、それも、今ではお勧め本以外はレビューに載せないことにしています。

この問題の解決法として、アマゾンの書評の公開の可否は著者と出版社に権限があるようにすれば解決すると思います。たとえ星1つでも、著者や出版社が納得してみんなに見てもらいたいものだと公開すればよいですし、仮に星5つでも、内容があまりに酷いものは公開しないようにできると思います。

動画のノギタ教授は、豪州クイーンズランド大学・機械鉱山工学部内の日本スペリア電子材料製造研究センター(NS CMEM)で教授・センター長を務めています。