プーチン大統領が最も恐れているのは、国民が真実を知ってしまうことだろう
ロシア軍の将官が既に6名も亡くなっているということだから、ロシア軍に多大の死傷者が出ていることは間違いない。
ロシア国内に一瞬ロシア軍の兵士が1万人亡くなったという報道が流れたが、直ちに消去されて現在はロシア軍の死傷者数について何の報道もない、という話だそうだが、ロシア国内での報道統制、情報隠蔽の状況から推測すると、一瞬の報道であっても事実は事実のように思われる。
プーチン大統領はロシアの国民が真実を知ることを極端に恐れているようである。
ということは、これがまさにプーチン大統領の最大の弱点だという見方も出来る。
2016年に放映されたテレビ放送でプーチン大統領は如何にして大統領の座に上り詰めたか、という特集番組があったそうで、昨日日本でその再放送があった。
その放送内容の真否についてコメント出来るだけの情報は持っていないが、2016年に既にこのような報道番組があったことに驚いている。
KGB出身のプーチン氏が如何にして大統領の座に就いたか。
プーチン大統領は、真実を糊塗したいはずである。
プーチン大統領は、どうやらただの戦争犯罪者ではなさそうだ。
さて、ロシアの国民が真実を知った時に、何が起きるだろうか。
プーチン大統領の狂気を鎮める方法、ありやなしや
岸田総理や安倍元総理にプーチン大統領を説得して早期停戦を実現すべきではないか、といった要望をされる方がおられるが、今のプーチン大統領に何らかの影響力を与えることが出来るのは、中国の習近平氏一人ではないのかしら。
私たちが目の当たりにしているのは、プーチン大統領がウクライナに対して一方的に仕掛けた侵略戦争であり、ロシアの国民なりロシアの議会にこれを押しとどめる力がありそうには見えない。
これを止めることが出来るのは、皇帝化しているプーチン大統領一人で、現在続いているウクライナとの戦いは、プーチンの戦争としか言えない。
プーチン大統領の狂気を何としても止めたいが、アメリカにもNATOにもその力はなさそうだ。
日本の岸田総理に何らかの役割を期待したとしても、今のプーチン大統領に聞く耳があるようには思えない。
かつてプーチン大統領との親密な間柄を誇っていた安倍元総理にしても然り。
ロシアとの間に特別の関係を築いていたと言われる森元総理にも何も出来ないだろう。
プーチン大統領が正常な判断能力を有しているのか些か怪しいが、プーチン大統領に冷水を浴びせることが出来そうなのは、ロシアの何倍もの人口を擁し、ロシアの何倍もの軍人を戦線に投入することが出来る軍事大国・核大国の専制国家中国しかないのではないか。
ウクライナは、イギリス、カナダ、アメリカ、ドイツ、フランス、イスラエル、日本などあちらこちらに助けを求めているが、一番頼りにしているのは、中国かも知れない。
侵略者に正義?ありません
色々理屈は付けるのだろうが、ウクライナがロシアに侵攻した事実はなく、ロシアが一方的にウクライナに軍事侵攻した事実は明らかなので、ロシア側になにがしかの正義があるかの如き立論を展開する人は、私からすると絶対に友にしたくない、変わった方である。
立場によって物の見方が違ってくることは認めるが、一方的に侵略を続けている国に対して何らかの正義を見出そうと必死の努力をされている方々には、早く洗脳から脱して、目を覚ましていただきたい、と申し上げたい。
国際人道法の観点から言えば、プーチン大統領は戦争犯罪者である。
そういうプーチン大統領をなお擁護しようとする人たちがいることが、私には信じられない。
理がない人は、無理を通すために力に頼ることがある。
力づくで、無理を通そうとする。
国の場合も然り。
勝ちさえすれば、不正義がいつか正義に転換できるとでも思っているのだろうか。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2022年3月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。