日経新聞の「『低学歴国』ニッポン 革新先導へ博士生かせ」という記事は「学歴」をテーマとした論考だけに、年配者を中心に炎上の格好の燃料になっています。
もっと大学の「知性」を大事にしろという指摘があります。理論的考えるとどうやら大学がちゃんと「知性」を示してこなかったことに原因がありそうです。
「低学歴国」になったのは「知性は実社会では何の役にも立たない」と本気で信じている人たちが税金の使い方を決めるようになったことの論理的帰結だと思います。 https://t.co/dyblAnCffx
— 内田樹 (@levinassien) May 2, 2022
戦車より教育という思い切った二項対比はなかなかインパクトがありますが、そんな単純化していいのでしょうか。
今や日本は世界の中で「低学歴」な国になってしまっています。日本にまず必要なのは、博士号に至る教育と、博士号取得者を生かせる社会・経済環境であり、戦車を買う事にその為のリソースを費やすのは、経済力・国力の低下を招く亡国の道です。戦車より教育、戦車より生活ですhttps://t.co/IMg65XQIeo
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) May 2, 2022
博士課程卒業者の人たちの末路を知らないのかというとても切ない指摘があります。
「成長に必要な人材の資質が変わったのに、改革を怠るうちに世界との差は開いた」
二言目には「改革」。確かに博士課程卒業者の実に6割は非正規かポスト待ちと言われ、それは大いなる問題だが、根本的な原因はその「改革」の名の下に運営費交付金を削り続けたことだろ。呆れ https://t.co/taPpVoFS8h
— リフレ女子 (@antitaxhike) May 1, 2022
そういう日経新聞に博士は何人くらいいるのでしょうか。
大学を卒業しただけの人は「低学歴」です、みなさん博士=「高学歴」を目指しましょう!って、一般人バカにしすぎだし、博士の現実ナメすぎだし、大学の存続のための煽り感満載だし、「ニッポンは低学歴国」とか、おいおいどこの国の目線だよだし、こういう記事ほんと気持ち悪いわ。ワシは博士だけど。 https://t.co/9113bDKYxB
— 飯山陽 Dr. Akari IIYAMA 新刊『中東問題再考』増刷決定 (@IiyamaAkari) May 2, 2022
日本の学費は高いから・・・とは限らないようです。
https://t.co/eBl6aoP76u
ちなみに「学費が高いからー」とか言う人いるけど、MITの学費は東大の10倍だったりするよ。「補助があるんだ!!!」とか言う人おるけど、学費に関しては日本高くないんだ・・・。— もへもへ (@gerogeroR) May 2, 2022
高学歴への差別もまた深刻であります。
大学院まで進んでも研究職は冷遇されるから、日本は『低学歴国』と言われる状況に陥ったのだと思います。あと、教育にかける予算が少ないがゆえに、貧しくて進学を諦める学生も少なくありません。また、『東大生らを面白おかしくイジる番組』があるなど、高学歴に対する妙な嫉妬や偏見も気になります。
— Childish Teacher (@TeacherChildish) May 1, 2022
実はボトム層は高学歴という指摘も。かつての日本の強さの秘密はここにあったのかもしれません。
日経新聞の「低学歴国」記事がトレンドに上がっていますが、博士卒で比較するからそう見えるだけで、日本の中卒比率の低さは世界トップクラスです(図のピンクが中卒相当)。つまり日本の場合、学歴トップ層は他国比で低学歴だけど学歴ボトム層は他国比で高学歴なのです。 pic.twitter.com/SpO88SEf6B
— 中田:‖ (@paddy_joy) May 2, 2022
日本の教育問題はトップ層の問題とそれ以外の人の問題がいつもごっちゃになっています。
それより日本の構造的問題のポスドク(博士研究員)の就職先をどうにかして。ポスドクの惨めさを見てる若者が前期博士課程で就職して出てしまう。記事のように,企業が社員の大学での再研究を支援するのは賛成
低学歴?
いや世界を見たら日本社会は“全体”に“高学力”の国だと思うhttps://t.co/hr28jADkdG— Chieko Nagayama (@RibbonChieko) May 2, 2022
根っこには大学院への評価の低さがある。どの大学に合格したかが企業の採用基準になる社会では、学びは学部に入った時点で終わり。研究を志す学生だけが集う大学院の魅力が高まるはずはなかった。
今までの大学教育がどこがいけなかったのかを大学の先生、教えてください!