情報サイトnippon.comの記事によれば、総務省の人口推計で2021年10月1日時点の総人口は1億2550万2000となり、1年前よりも64万人減ったそうです(図表も同サイトから)。
コロナ禍によって、過去最大のスピードで人口減少が進んでいます。
今や人口が増加しているのは沖縄県のみで、残りの46都道府県は全て人口減少になっています。今まで、人口が流入していた埼玉、千葉、東京、神奈川、福岡も人口減少に転じています。
人口が増えるためには、子供の数が増える必要があります。また、日本では未婚のカップルが子供を産むことがまだ一般化しているとは言えません。となると、結婚する人の数が増えることが、子供が増えるための前提と言えるでしょう。
しかし、コロナ禍でコミュニケーションが減ったことによって男女のリアルな出会いの機会が少なくなりました。また、経済的な不安定要因が増加し、結婚や出産に対して慎重になる人が増えたことも、少子化に拍車をかけたと想像します。
人口減少は一旦始まってしまうと、逆戻りすることが難しくなります。子供が減れば、彼らが将来出産する人の数も減ることになり、スパイラル的に人口減少が続くことになるからです。
日本政府がやるべき最も重要な長期的な施策は「人口減少対策」です。安心して出産できる経済的環境や、生活環境の整備を行い、子育てのハードルを下げていくことを一刻も早く進めるべきです。
私自身も今は結婚もせず子供もいない「少子化の責任者」の1人です。
問題点を指摘するだけで、ソリューションを自ら実践しない「評論家」が嫌いで、いつも批判をしています。でも、この件に関してだけは「評論家」にはなれても「実践家」になることは難しそうです。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年5月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。